「砂漠でオアシス」
とは安直な例えで、「深酒の翌朝」の方が、枯渇感を飲み込みやすい。
もう喉が渇いて、渇いて。
そんな調子で水を求める如く、ここ二、三日は本を求めていた。
ここ数年はもう、ネットと7割書店3割くらいで、年間の本の購入率は、
ネットの割合が大半を占めている。
黴臭い古書店の棚を隅から隅まで探すのも良いが、
やはり、一覧参照できるネット書店は便利である。
ネットでの購入で一番辛い点が、「待ち時間」だと感じている。
ネット書店で、画面上のボタンを二つ三つを押せば、
もう支払い手続きから発送まで完了している。
あとは商品の到着を待つだけだが、この時間が辛い。
書店で購入したならば、店を出て直ぐ、公園のベンチでも、街中の喫茶店でも、
帰路の電車内でも読む事ができる。
活字中毒者ならずとも、この「買い食い」ならぬ「買い読み」しながら、
大幅に道草を食って家に帰のが好きな方も多い筈。
この症状が酷くなると、電車で遠出する際に、
必ずキオスクで適当な文庫本を羽目になる。
その感覚があるので、購入した本をすぐに読めない。
と言う状況に、もう喉が渇くと言うか、目が渇くと言う感覚を覚える。
そうして、今日。
勤めから買って来て、ポストに突っ込んであった封筒を見つけた時は、
もう一心不乱に裂いて中身を出し、玄関で頁を捲った始末。
さて、買った本を枕元に積んで、この一週間くらいは、安心して床につけるだろう。
【天候】
終日、冬晴れ。
朝晩冷え込むが、日中の日差しはやや温か。
日々、日脚が伸びてゆく。