1490声 渇き

2012年01月31日

「砂漠でオアシス」
とは安直な例えで、「深酒の翌朝」の方が、枯渇感を飲み込みやすい。
もう喉が渇いて、渇いて。
そんな調子で水を求める如く、ここ二、三日は本を求めていた。

ここ数年はもう、ネットと7割書店3割くらいで、年間の本の購入率は、
ネットの割合が大半を占めている。
黴臭い古書店の棚を隅から隅まで探すのも良いが、
やはり、一覧参照できるネット書店は便利である。
ネットでの購入で一番辛い点が、「待ち時間」だと感じている。

ネット書店で、画面上のボタンを二つ三つを押せば、
もう支払い手続きから発送まで完了している。
あとは商品の到着を待つだけだが、この時間が辛い。
書店で購入したならば、店を出て直ぐ、公園のベンチでも、街中の喫茶店でも、
帰路の電車内でも読む事ができる。
活字中毒者ならずとも、この「買い食い」ならぬ「買い読み」しながら、
大幅に道草を食って家に帰のが好きな方も多い筈。
この症状が酷くなると、電車で遠出する際に、
必ずキオスクで適当な文庫本を羽目になる。

その感覚があるので、購入した本をすぐに読めない。
と言う状況に、もう喉が渇くと言うか、目が渇くと言う感覚を覚える。
そうして、今日。
勤めから買って来て、ポストに突っ込んであった封筒を見つけた時は、
もう一心不乱に裂いて中身を出し、玄関で頁を捲った始末。
さて、買った本を枕元に積んで、この一週間くらいは、安心して床につけるだろう。

【天候】
終日、冬晴れ。
朝晩冷え込むが、日中の日差しはやや温か。
日々、日脚が伸びてゆく。