1544声 春のボート池

2012年03月25日

三月後半としては、寒かった今日。
前橋市の敷島公園で、吟行および句会をして来た。

集合場所のボート池へ着くと、対岸の池の傍でさくらさんが句作していた。
じっと池の面を眺めているので、直ぐに分かった。
「春の水」か「残る鴨」あたりで作っているのだろう。
そう思ったが、池には所狭しとスワンボートが出ていたので、
ぼんやりと楽しげなその春景色を見ていたのかも知れない。

さくらさんから、公園内に散らばっている今日の参加者へ、
吟行しつつ順々に挨拶して行く。
球場の方では野球の試合でも行われているのであろう、
随分と熱の入った応援が、春風に乗って聞こえる。
「春寒し」、といった具合だが日差しには春の暖かさがあった。
ベンチに座って、のんびりと句帖に書き留めて行く。

吟行時間の終わりに、一本散り始めている梅の木があったので、
その白梅の花の下で、一二句作って句帖を閉じた。
句会は近くの喫茶店で行い、「喫茶店」よりは「カフェ」と言った雰囲気だったので、
みな極力小さくなりながらの句会となった。
ボート池の楽しげな様子の句と、広場のシャボン玉の句が人気だった。
日が暮れ始める前に終わり、喫茶店の外へ出ると、風は既に夜の冷気を帯びていた。
肌寒さを感じつつ帰る公園内には、さっきまでの人出が一挙に消えており、
松林には空しく夕日が入り込んでいるばかりだった。

【天候】
終日、快晴。
時折、山から雪雲が流れ込み、日陰ると寒くなってしまうような一日。