1564声 水面の花明り

2012年04月14日

「えい」
っと勢い良く起床してはみたものの、寒い。
おまけに外は、雨脚が強い。
みるみる熱が冷めて、午前中は部屋でぐずぐずしていた。
それでも、力を振り絞って靴の紐を結び、ボタンを押した。
「バッ」
っとジャンプ傘が開いて、ようやく、花見に出掛けた。

バスへ乗って遠くまで。
と言う計画は白紙にして、車で近所の公園へ向かった。
これが正解だったようで、人気の無い雨の公園内には、
浮世である事を忘れさせてくれるような、幽玄な桜があった。
湖に映る、花明り。
雨が散らした花弁が敷き詰められた、遊歩道。
ぽつりぽつりと句を作りながら歩いたが、花冷えもきつく、
小一時間で引きあげてきた。
そして、夜半には懲りずに酒場へ。

【天候】
終日、雨。