1618声 蛍火

2012年06月07日

梅雨入り前の蒸し暑い夜。
そんな夜に思うのは、あの、蛍である。

風の無い蒸し暑い夜の、午後八時ごろから二時間程度。
概ねその時間帯が、蛍狩りに行った際、一番良く鑑賞できる。
それを知ったのは数年前、前橋市田口町にある「ホタルの里」へ、
蛍狩りに行ったからである。
俳句を作るようになってからは、もうすこし触手を伸ばして、
周辺ほ里山へ蛍狩りに出掛けるようになった。

「蛍」も「桜」同様、短歌や俳句などに親しみのある人には、人気の風物である。
先日、大宮へ句会に行った際、二次会の席で蛍の話になった。
そろそろ蛍の時期であるが、どこで観るか、と言う。
都内周辺でも、まだ鑑賞できる場所があるとか。
しかし、その数は大分まばらであり、また、光も弱いと聞いたことがある。
やはり、深い闇を抱く森の湧水に力強く飛ぶ蛍こそ、「狩る」値打ちがあると思う。
その席ではそんな意見こそ述べなかったが、杯の日本酒を舐めつつ、
瞼の裏に群馬の蛍火が思い出された。

【天候】
終日、晴れて蒸し暑し。