1637声 白百合の闇

2012年06月26日

珍しく、部屋に花が活けてある。
先日の授賞式で頂いてきた花束を、いくつかの花瓶にばらしたのである。
赤い薔薇に白い百合に、小ぶりな紫陽花に。
あとの二三本は不勉強で名前が分からぬが、季節の花であろう。
ごちゃごちゃとした部屋であるが、雰囲気がとても華やかである。

中でも百合。
このたくましい香りには驚いた。
渓谷などに自生している山百合などは、芳しい夏の香り。
そう思っていたが、いざ、このせまっ苦しい部屋に置いてみると、
いささか芳香が強すぎる。

就寝時の暗闇のなかでは、それを特に強く感じ、
闇を伝って鼻腔に入ってくる印象を受ける。
俳句の賞のお祝いで頂いたので、やはりこの状況で句を作るのが本筋と思い、
一二句、冴えない句を作ってみた。

【天候】
朝の間は曇天、その後回復し、晴れ間ものぞく。