1643声 夏の宿題

2012年07月02日

或る冊子に「俳句の鑑賞を書いては見ぬか」。
と言う依頼を受けて、何十頁とある中のほんの一頁ほど、連載することにした。
締め切りはまだ数カ月先、連載する期間も短いのと言うことで、まだ特に何もしていない。
夏休みの宿題程度に考えているが、あまり放っておくと後で痛い目に遭いそうである。

鑑賞に使うテキストは、高濱虚子選の「ホトトギス雑詠選集」(朝日文庫)。
稀少本なので、手元に持っていなかったが、この機会にインターネットで探して手に入れた。
朝日文庫では「現代俳句の世界シリーズ」を揃えるので、苦労した思いがある。
なんだか随分とマニアックな方向へ進んでしまったが、購入した雑詠選集である。
この手の稀少本絶版本などは、中古価格を一覧参照できるので、
やはりネットで購入するのが手っ取り早い。
もっとも、この本に至っては、一覧参照できるほど見付からなかったが。

それがつい昨日届いて、四季別に並んでいる俳句を読みはじめている。
虚子の有名な言葉に、「選は創作なり」と言うのがあるが、改めてその感を強く受けた。

性格が八百屋お七でシクラメン 京極杞陽

シクラメンの項に掲句を見つけた時は、思わずほくそ笑んでしまった。
「客観写生」や「花鳥諷詠」を口酸っぱく唱えた虚子の選だから、である。
一寸、面白い宿題になりそうな予感がしている。

【天候】
終日、曇りがちなる晴れ。
気温29度程度。