1686声 帰路、蝉しぐれ

2012年08月15日

昨日から取りかかっている俳句の鑑賞文にようやくけりをつけて、
いま、これを書いている。
俳句周辺の世界は古風な雰囲気が色濃く残っており、
この文章も指定の原稿用紙に手書きで書いた。
書き慣れぬため、原稿用紙を一枚二枚仕上げるに、
その倍も反故を出してしまった。

ボールペンで書いておれば、誤字脱字が多いし。
鉛筆で書いておれば、消しゴムで用紙を破ってしまうし。

そんなことで書き上がった原稿を碌にチェックもせず、
厄でも払うかの如く、封筒に押し込みポストへ直行した。
帰路、蝉しぐれ。
どの蝉も絞り出す様な鳴き方になっていた。
今日は8月15日。
この日の蝉の声だけは、記憶の中で残響することしきりである。

【天候】
終日、晴れ。