1710声 夕日の大樹

2012年09月10日

鳴き疲れて翅が荒れてきたのか、窓の外から聞こえる虫の声が、
そこはかとなく、クリアな音色でなくなってきた。

空を覆っていた桐の葉も、そろそろ落葉の準備をはじめる時期である。
季題で言うところの「桐一葉」。
最近は雨が少なく、夕景が綺麗なので、今日はふと、牧水の歌を思い出した。

見てあれば一葉先づ落ちまた落ちぬ何おもふとや夕日の大樹

体言止めが効いていて、堂々としている。
この歌にもあるように、「大きな樹」と言うのは不思議な魅力がある。

【天候】
終日、雲多くも晴れ。