1749声 俳句の中

2012年10月19日

ある高校の俳句部での句会が果て、
二次会へ移動するべく、教室の前で待っていた。
さっきまで句会に参加していた中学生が颯爽と、
教室を出て階段を駆け降りて行った。

「彼は野球部とのかけもちなんです」
私の横に居た、この学校の卒業生でもある俳人が教えてくれた。
「野球と俳句なんて、なんだか意外な取り合わせですね」
私がそう言うと、彼はすこし考えてから、
「子規もそうですよね」
と、言った。

確かに、その通りである。
自らを俳句の「中」に置くことによってできる固定観念と言うのは、
おそろしいと感じた。
と同時に、その中から今一度出て、
外側から眺めてみなければなるまいとも、思った。

【天候】
終日、秋晴れ。