全国的に、紅葉が絶好の見頃を迎えている。
道祖神の招きにあってしまった、「奥の細道」の芭蕉ではないが、
紅葉に招かれている様で、落ち着かない心持である。
日中、車で山間部を走行していると、思わず、
息をのむほどの紅葉に出遭うことがある。
夕紅葉などは殊に。
一日時間をとって、ローカル線に揺られて吟行へ行きたい。
そう思っていても、一人吟行と言うのはやや緊張感に欠ける。
やはり、数人で吟行へ行き、手頃なところで句会と言うのが本望である。
しかし、紅葉狩りと言うとなんだか、お茶でも啜りながらと言うイメージだが、
三橋鷹女にこんな句がある。
薄紅葉恋人ならば烏帽子で来 鷹女
本当に烏帽子で恋人が現れたら、それはもうコントである。
王朝時代の物語を踏まえ、そう言う、心構えで、と解すべきだろう。
新鮮な気持ちで、今年の紅葉を楽しみたいものである。
【天候】
終日、秋晴れ