中之条町の広報に料理のレシピを寄せている縁でお付き合いさせていただいているおばぁちゃん。
私の料理の先生。
今日久しぶりにお会いしました。
お元気そうでなにより。
四万温泉生まれの小池さん。
いつも子供のころの話を聞かせてくれる。
「四万の三小は分校だからね、川原湯に曲がるところがあるでしょ、あそこに本校があったから運動会のときはそこまで歩いてくるの。遠いからね、朝4時起きして途中で休んでお握り食べたりして。そうするとついたころにはみんな疲れちゃってね。こっちの子とかけっこして、その子はゴールしてるのにあたしはまだ半分くらい。四万の子は運動が出来ないってバカにされましたよ。」
そんな話を、
お手製のかりんとうやら佃煮やらをつまみながら。
おじぃちゃんの方は、
まむし酒のつくり方。
張らないやさしい語り口で、
身振り手振りを交えながら。
「瓶の中にまむしと水を入れて一週間。体の中のものが出てくるんだよ。そしたら棒を入れて、・・・うまく下のほうでとぐろを巻かせて。空気に触れると腐るから。・・・」
おもむろに立ち上がってまむし酒を持ってきて、
おばぁちゃん、
「‘ながいも乃酒’って書いてあるの。」
ニコニコしながら二人。
「これで30年位かな。飲んでみるか?」
おちょこにほんの少し。
それでもすごいニオイ。
顔を見合わせ笑う二人。
「お茶飲みますか?」とおばぁちゃん。
軽くうなずくおじぃちゃん。
こういう時間は大切にしませんと。