68声 吹けば飛ぶように

2008年03月08日

今日は晴天。
絶好のお出掛け日和となる筈だが、そう都合良くもいかないのがこの時期の群馬県。
上州名物からっ風である。
空はカラッと晴れて、寒さも緩んだ良い日なのだが、
こうからっ風が「ゴーゴー」音を立てて吹き荒れていちゃあ出掛ける気も起きない。
特に、自転車生活者の人達はめっぽう大変だろう。

私は群馬生まれの群馬育ちなので、我人生においてからっ風との付き合いは長い。
小学生時分は、からっ風が吹いていると、よく風吹いてくる向きに背中を向けて後ろ歩きで帰ったものだ。
中学生になって自転車通学するようになると、
吹きすさぶからっ風に向って「るせー負けねーぞ」と絶叫しながら立ち向かって行った。
実際に立ち漕ぎで向かって行ったのだ。
高校生ともなると、もう戦意も喪失気味になり、「はやく車を所有したい」と思う様になった。

こう思う様になった動機は、交通の便の悪い群馬で「足」に使うと言う部分が大きく起因しているのだが、
もう一方で「風よけ」という部分もあった。
車に乗れば、からっ風の影響を受けずに出掛けられる。
これは非常に魅力的であった。
高校を卒業して、他県で生活する事になったのだが、その頃はもう全然車なんてどうでも良くなってしまった。
これは、電車網が発達していた他に、「からっ風が吹かない」と言う部分がやっぱり少なからずある。

この様に考えていると、からっ風と車所有願望との密接な関係が浮き彫りになってきた。
個人の車所有率が非常に高い群馬県。
その大きな要因となっているからっ風。
そんな、あまり面白味の無い地味な事柄を長時間考えてる間に、
さっきまで吹き荒れていたからっ風はいつの間にかピタッと止んでた。
夜の底、ちょいとそこまでビールを買いに、さて。