74声 通販こわい

2008年03月14日

花粉症が一向に良くなる気配が、は、は、ハーックション!
ハーックション!
ハーックション!
オークションの話。

我ながら、なんと低レベルな話の導入だろうかと思うトコロだが、
くしゃみの勢いに乗じて先へ進もう。

インターネットオークションにまつわる話をひとつ。
その昔、一時期ネットオークションに凝った友人がいた。
趣味の買い物はネットオークションでほとんど済ませる、ヘビーユーザーな彼。
現代となっては一般的になったネット上での売買だが、8年前の2000年当時、
ネット上での売買は規約などが今より甘く、いささか怖い部分もあった。

そんなのお構い無し、ガンガン高額商品をネットで売買して行く彼は、連戦連勝。
よく、五万で買った物が四万で売れただとか、定価十万の商品が二万で買えただとか、
戦勝話を聞かされたものだ。
オークションの腕は良かった様であった。
そんな彼だが、遂に辛酸を舐める時が訪れる。

ある日のオークションで、彼が前々から探していた英国製のナントカと言う定価高額なコートが、
格安で出品されているのを発見。
すぐさま、絶妙なタイミングで、格安にてその商品を落札した彼。
次の日、大喜びでその話を私に鬼の首でも獲ったかの様に話す彼。
しかし、落とし穴には当然はまるモノである。

商品が彼の自宅に到着し、はやる気持ちを抑えつつ、慎重に包みを開けて行く。
商品は思った以上に保存状態が良く、その場で勝利の余韻に浸る彼であったが、
なにやら鼻を突く匂いが漂っている事に気付く。
気付いた時には、もう明らかにそのコートからだと判る程、鼻を突く異臭を放っていた。

そう、臭いコートを買ってしまったのだ。
商品の品質、値段にも満足していたのだが、唯一「匂い」だけはPCモニターからは見抜く事が出来なかった。
格安とは言っても、定価が高額なそのコートであるから結構良い値段。
捨てるに捨てられず、部屋の中には「犬のトイレ」の様な異臭が充満。
商品を手にとって見れないよりも、手にとって嗅げない方が怖い通販。