119声 四角な見方が死角だった視覚的文章構成 前編

2008年04月28日

安ホテルの堅ベッドで目を覚ます。
部屋の窓から見下ろす四階の景色。
朝焼けに染まった街は何食わぬ顔。
耳の奥には微かに残る昨夜の喧騒。

私は、この様に句読点を取っ払って配列を意識した文列を織り交ぜつつ、
文章を構成していく事が時たまある。
Web特有の文体だと思う。
って、「Web」などと言っているが何も分かってもいやしないのに、
「文体」などとこれまた何も分かってもいやしない。
しかし、そんな事はさておき。

随分と前の話。
Webサイト用の特集記事原稿を一通り私が書いて、デザイナーさんに渡した。
出来上がってきたページは、写真と文章が綺麗にレイアウトされた申し分無い出来栄え。
しかし、文書をよく見てみると、私がつけた句読点が綺麗さっぱり取っ払われていたのだ。
質問すると、「デザイン的に」と言う答えが返ってきた。

なるほど流石はデザイナーさん、文章を視覚的に見てページを作っていたのだ。
私は、文章は読み易い様にと観念的に考えていた事もあり激論10分の末、
何とか頼み込んでその記事に句読点を戻してもらった。
いささかスッキリ感は失われてしまったが、それで良いと思った。

よし、じゃあ明日へ続けてみようか、ねっ。
それじゃ、明日へ続く。