125声 炎のファイター

2008年05月04日

今日も書き溜め。

そうそう、今年はオリンピックイヤー。
北京五輪の年である。
聖火リレーの件でなにやら一悶着やっているらしいが、
ともかくまぁ聖火のリレーが終わってっからやってほしい。

私はオリンピックなどのスポーツ関連は、あまり身を入れて観たりする方ではない。
なので、聖火リレーにも別に取り立てて興味は無い。
しかし、過去の聖火リレーで鮮烈に印象に残っている年があるのだ。

それは1996年。
アトランタオリンピックである。
その日、たまたまTVでオリンピックを観ていた。
ちょうど、最終聖火ランナーが聖火台へ点火する場面。
毎年の事、聖火台への点火者は直前まで秘密とされているので、知らないで観ていた。

走ってきたランナーが、暗い聖火台の前まで聖火トーチを運び、いよいよ大詰めで点火者に聖火が渡る。
「パッ」と一斉に当てられたスポットライトの中に佇んでいたのは、モハメッド・アリだったのである。

アリはパーキンソン病の震える手で聖火トーチを受け取ると、
ヨロヨロとそれでもしっかりと、最後の点火用トーチに火を付けた。
すると、トーチは仕掛けてあるロープをグングン上り、聖火台に投げ込まれると勢い良く聖火が燃え上がった。
燃え盛る聖火と、観客からアリに向けて送られる津波の様な拍手。
その時の会場の光景に胸打たれた感覚が、鮮烈な印象となって瞼の裏に焼きついている。

そんな事を思い出させるのは、今、寝巻き用に着ているアトランタオリンピック記念Tシャツ。
どこで購入したのか、もう忘れてしまったのだが約10年以上は着ている。
もうボロボロだが、プリントされている聖火を見ると、あの時のアリを思い出す。
リングを舞っていたチャンピオン・アリの様に、何者にも囚われずに無事に聖火が渡って欲しい。
北京でも、心打つ点灯を期待しているのだから。