2447声 ZINPHONY

2015年06月21日

Zine(ジン)というものをご存じだろうか。
出版社ではなく、個人がハンドメイドで作る小冊子、
書く内容も、本としての装丁も自分で考え作る小冊子のことだ。

 

東京などではこれを集めた販売会イベントが行われており、
高崎でも「ZINPHONY」(ジンフォニー)という名前で不定期開催されている。
次は6/27(土)28(日)に高崎・SNARK3階での開催だ。

 

僕はなんだかこのイベントが好きで、過去にも
「自分史をめっちゃ絡めた、にほひたつような極私的映画コラム集」
「この鶴のひとこえコラムから、(ぬ)と(ほ)の僕が思うベストの抜粋冊子」
を販売させてもらった。後者は、他人のふんどしで相撲を取る作戦である(笑)
そのわずかな売上で、正月の「お気楽俳句ing」ではわずかなビールをシェアした。

 

今回僕は「自炊式カレーZine」なるものを出展する。
自炊式カレーとは、一度は見たことあるかな、スーパーの惣菜コーナーで
売っている、じぶんでしゃもじやお玉をもってよそうカレーのことである。
なぜそんなものを小冊子にするのか?

 

1杯198円(税込)という安さから、本気で昼ごはんとして食べていたが、
ある日ふとこれにコロッケや豚カツ以外を乗せたらおもしろいんじゃないかと。
それ以降、そのスーパー内で買えるもの限定で、焼き芋や駄菓子のビックカツ、
鰻やソフトクリーム(ネットに書いてあったんだよ)を乗せて食べてみた。
「その写真や感想を本みたいにまとめるのだ」と思うと、楽しさも増す。

 

そしてこのコラムのおかげもあり最近「文を書くこと」に関心があり、
「僕の隣で自炊式カレーを食べているおじさんは実は・・」という妄想から、
小説も書いてみた。それをA3用紙表裏に印刷し、八折にして出来上がり。

 

日々の生活の中で「表現したい」という気持ちが沸き上がることはないだろうか?
それを、ネット上のデータではなく小冊子という「モノ」として形にする。
それが誰かの手に渡り、同じように誰かが作った小さな「表現欲求」に触れる。
それは「大事に書いた手紙のやりとり」に近いものがある。

 

僕にとってはそれが、とても面白い。

 

ZINPHONY