3648声 命がたぎる

2016年11月04日

世では「君の膵臓を食べたい」なるタイトルの小説が流行ったらしいが(ハンニバルな内容でななさそう)、「鯨の膵臓」をもらって食べた。希少かつ高級品である。ごま油と塩をつけ口に含む。レバ刺しのような食感で、後に甘さがくる。美味しいのだけれど、言葉にしにくい味。鯨の本皮も食べさせてもらった。酢味噌をつけてペロリ。肉とも魚とも違う絶妙なあぶら感。

 

最近、地味な風邪をひいていて、体調が停滞していたのだけれど、それら鯨を食べた翌日はよく体が動いた。精がつく、ということなのかもしれない。バッと想像を広げれば、山で暮らす先人は熊でも鹿でも食べて精をつけた(今でも六合のてっぽうぶち(猟友会)の人は食べてるけど)イヌイットの人は、過酷な環境下においてアザラシも食べるらしい。そういった生命力のある動物の命を体に取り入れると、命がたぎる、ということを知っていたからではないのか。

 

ちなみに、僕個人で「これは効く」という食べものは、行者ニンニク。大量にもらった時に炒め物にしたら、翌日勢いがとまらなかった。人は年を経てそういった食べものに惹かれていくのかもしれない。そうだ思い出した、おならもとまらなかった。