3658声 独唱個室

2017年11月17日

先日ふと、何を思ったか一人でカラオケに行ってみた。

 

地元の顔なじみのカラオケボックスでは恥ずかしすぎるが、そこは高崎、店員はもう二度と顔を合わすこともあるまいし(おおげさ)、時々はそんなおじさんもいるのではないかと思う。

 

2人以上と行くのとでは全く別物だった。まず、気兼ねがいらない。「これ好きな歌なんだけど、この人たち知らないから、よほどの歌唱力があれば聞くに耐えるけど、まずそうじゃないから早く終わんねーかなと思われるな」とか、「いやいやいや、今なおこの歌歌いますか、時代に変わらず評価される曲じゃなくて、あの一瞬の流行りだったこの歌を、あなたは音楽を聞かない人なんですね」とか、そういう気遣いがいらない。僕は、そういうことを考えなさそうで、実は案外考えてしまうのだ。

 

ふと行こうと思ったのは、サニーデイ・サービスの「桜 supper love」とYogee New Wavesの「CLIMAX NIGHT」を歌ってみたくなったからだ。前者は、僕が二十歳の頃から音楽好きの中で指示されてきたバンド。後者はめっちゃ若いバンドで、多分今の音楽好き10代は知っている。僕は若作りしているわけじゃなくて、SNSに流れてくるyoutubeに上がっている曲をたまにポチッと聞く。それで耳に残った2曲だった。歌いたい歌があるから歌いに行く。うまいか下手かは関係ない。一人だもん。

 

ただ、寂しい。とんでもなく寂しい。よほどの歌歌い好きなら別だが、寂しさに耐えられず採点ボタンを押してみた。低い。とんでもなく低い。若いころはいい点出した気がするが、音程など気をつけても採点が低い。違うさ、機械の採点が良し悪しじゃないのさ、心に響くかどうかなのさと意気込んでみても、聞く相手はいない。機械のキャーパチパチパチという効果音が響く。

 

もう、一人じゃいかない。歌の練習しよう、車の運転でもしながらね。