今朝、目が覚めると、季節を一月巻き戻したかと思う程、冷え込んでいた。
やっと布団から這い出て、カーテンを開ける。
目に飛び込んで来たのは、白。
庭先に、薄く雪が積もっていたのだ。
降っているのは霙で、夜半に積もった雪を流し始めていた。
ふと、昨日、路上に横たわっていた三毛猫の事が気に掛った。
雪夜にあの場所で、横たわったままだったのだろうか。
慌ただしく身支度を済ませて、家を出る。
外はもう、雲の切れ間から射す薄日で、
朝の色合いが濃くなっていた。
なんだか、あの三毛猫は、もうあの場所には居ない様な気がした。