564声 夏の影

2009年07月17日

「素麺なんかで、さらっと」
だとか、
「あぁ、鰻の蒲焼きで活力を」
揚げ句には、
「ついでに、良く冷えた麦酒で一杯」
などと、往来の飯屋が目に入ると、考えてしまう。
と言う事は、大分、先の胃腸炎の病状も回復してきたと言う事だろう。
飯屋の看板よりも目に付いたのが、本日、終業式を終え、
嬉々として夏休みに突入して行く、学生等である。
ランドセルを揺らし、飛び跳ねながら帰る小学生。
県大会優勝を目指し、仲間と一緒に走って帰る中学生。
受験の瀬戸際に立ち、小難しい顔をして足早に行く高校生。
中には、就職の内定が決まらず、項垂れながら歩く大学生なんてのもいる。
皆、それぞれの夏が来る。
翻って考えるに、青白い顔して、力弱く素麺を啜っている私には、
どんな夏がくるのだろうか。
そう言えば明日、伊勢崎市は七夕祭り。
夏の願を短冊に認めてこようかしら。
しかし、私の事だからきっと、相川考古館で川柳でも作っている方が性に合う。
ともあれ、夏の病は始末が悪い。
なんだか、夏は影が濃いから。