4386声 虫食い

2019年11月18日

ここでも何度か書いている気がする「秋、酒蔵にて」。それは県内のものづくり作家が毎年1つのテーマを掲げ、器や家具や装飾や絵画などを展示するイベントなのだけれど、今年ははじめて昨年までの場所・中之条町の旧廣盛酒造を離れ、前橋・旧本間酒造に場所を移した。僕はもう6〜7年まえからこのイベントのお客であり、昨年からはポスターのデザインを担当する「仲間」になってしまった。いい器を見ていい物を食べる大人の研修旅行にもちゃっかり同行していたりする。

ポスターにはみなさんの提案で「第二幕」と入れた。過去10年を牽引してきた指物師の吉澤良一さんは(僕が見た感じでは)1歩下がって、今回ディレクター的役割をつとめた若い陶芸家の閑野淳くんがはりきっていた印象がある。吉澤さんとは今年、このイベントの後も個人のパンフレット作成を依頼してもらい顔を合わせた。
それで、いろいろありがとうな、と栗の木でできた名刺入れをいただいた。この木製の名刺入れ、貼り合わせた部分もとっかかりがなく、手触りがめちゃくちゃ良い。表面は、虫食いの穴が加工前そのままにぽこぽこ空いている。それも味なんだそうだ。常日頃抜けたとこばかりな僕にはぴったりだと思う。ありがたい。

「秋、酒蔵にて」も次の段階に移り、吉澤さんもそろそろ・・などと思ったら、出るわ出るわ次回の構想が。やはり、この人が下がる、なんてことは考えられなそうだ。