朝飯を食って炬燵でウトウトしていると「賢一ちょっといい?」と母。庭の松の木を伐るのを手伝ってほしいとのこと。もう少しウトウトしたかったが体を起こす。
松の木と言っても直径は20センチないくらいか。高さは僕の背丈より上をいっていた。大の庭好きだった父が亡くなってもう10年以上。それほど広くないと言っても20畳くらいはあるのかな、庭の手入れは母に任せっぱなしだ。
刃渡り30センチくらいの小型のこぎりでギコギコと松の木を伐る。ドサっと木は倒れた。庭の先の柵の向こう、隣の家に住む旦那さんが、日曜の朝から薪ストーブのための薪割りをしていた。
切った松の木を引きづりながら柵の前まで行き、「これもらってもらえますか?」と聞いたら、もらってくれた。松を植えた時の父の気持ちは知るすべがないが、その最後に隣人を温めてくれるなら本望かも、と勝手に思ったり。
姉は看護婦経験がある。だからというわけではないが、「院内感染だってあるんだから、お母さんの薬は賢一がもらいに言って。連絡はしておくから」ということで、先日原町日赤に薬をもらいに行った。
色々な病気を重ねてきた母である。薬剤師から手渡された薬は1〜2ヶ月分とはいえ多量。そのことすらも、普段意識していなかった。
今夜は、早めに帰って家族分の夕飯を作ろう。