4599声 青春or青春でない

2020年11月22日

会社のある東吾妻町の中学校から「このコロナ禍なので例年と違う文化祭を行う、それはつまり父兄の参加を一切なくして、踊りや合唱を映像に収めてそのDVDを配布したい。撮影をお願いできるか?」という依頼があった。それは人肌脱がねばなるまいと引き受けた。

 

僕自身、映画学校に入るずっと前に、なぜ「創作」に興味を持ったかと聞かれれば、「中学校の文化祭の演劇発表で、うちのクラスは既存のものではないものを作ろうという話になって、僕が中心となってその劇のシナリオを作ったから」と答える。それは当時はやっていた映画をパクったような幼稚な劇ではあったが、僕にとってはとても大切な出来事だった。

 

2020年の中学生たちはすごかった。僕らの時代と明らかに違うのは、学校のカリキュラムに(多分)ダンスが加わるようになっている事なのだが、それを地元でダンスを教える(かつ、プロミュージシャンのバックダンサーでもある)ZEROSENが教えていた。ダンスが苦手な子も多いだろうに、大勢で動きを合わせキレッキレに踊る姿には素直に感動した。そこには明らかに、コロナであってもなくすことはできない、青春があった。

 

ちなみに、何の説得力もないが、僕は今だに「青春だな」と思える瞬間が年に1回くらいはある。それは幸せなことだ。