朝起きると、母親が熱くならない時間、つまりかなりの早朝に裏の小さな畑でもいできた野菜が、ざるに乗って台所のテーブルに置いてあることがある。今朝は、少し大きくなりすぎたきゅうりと、ぴかぴかに深緑・漆黒に艶めくピーマンや茄子が無造作に、ざるに盛られていた。スーパーに並ぶような足並み揃った野菜ではない、採れたてむき出しの野菜。
それを見て、俺よりも断然「生きているな」と思う。野菜を見て萎縮してしまうくらいなのだから、自分はきちんと生きていないのではないか、という漠然とした劣等感は、多分死ぬまで消えない。

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