つい今し方、目を覚ました。
と言っても、現在時刻はもう夜の9時であるから、
うたた寝をしてしまったのである。
最近、昼寝やうたた寝の類はめったにしなかったが、
今日はどう言う訳か、急激な倦怠感と眠気に襲われた。
それもこれも、夕方に入った湯が起因していると推察される。
今日は、文化の日であった。
文化の日なので、たまには文化的な一日を送ろう。
と思い立ち、以前から誘われていたオカリナのコンサートを観に行こうと、
車を走らせた。
走らせたのだが、天高い秋晴れの空に旅情を誘われ、
途中の駅で車を止めて、電車に乗ってしまった。
降りたのは、埼玉県は深谷駅。
駅からの徒歩圏内に、2軒の銭湯があって、両方を目指して歩く。
2軒とも確認したが、どうやら、1軒しか開いていない様子。
じゃあ、ってんで、開いている方の「姫の湯」の暖簾をくぐる。
常連さんで賑わっており、写真撮影等は自粛して帰って来た。
浴室に、半ば剥げているが、大きなペンキ絵のある、古風な銭湯だった。
私が湯船の縁に腰掛けて、熱湯に苦戦していると、
「どんどん埋めていいよ」
って、常連の方が水をジャバジャバ出すので、快適に入れた。
姫の湯を辞してから、時間が有ったので、はしご湯をしようと、
本庄駅で途中下車。
本庄には、「藤の湯」って銭湯が、市内に1軒残っている。
駅北口から市街地へ歩いて行くと、祭囃子が聞こえてきた。
銀座通りまで来ると、往来に立ち並ぶ屋台と、埋め尽くさんばかりの人。
山車も数台出ており、たいそう、賑やかな祭りである。
この様な見知らぬ土地での予期せぬ出会いが、旅の醍醐味である。
昨日今日と、「本庄祭り」の開催日らしい。
その所為もあってか、臨時で休みか、藤の湯はお休みだった。
とぼとぼと駅へ戻り、帰路へ着いたが、日が沈んで気温が下がり、
風が一層身に沁みてきた。
それによって体が冷えてしまったのか、家へ着くと、
すぐストーブの前で丸くなって、猫の如く寝てしまった。
起きて今、一向に書く気力などないのだが、習慣が体を動かしめている。
【天候】
終日、雲一つない秋晴れ。