安宿の今朝は、冬。
昨夜の湯河原から、懸念していたように、真っ直ぐ帰っては来れなかった。
端的に顛末をば。
「ピルスナーウルケル」ってなチェコの麦酒があって、
それを日本で飲める店は少ない。
少ない中で見つけたのが、池袋にある一軒のビアバー。
行って、飲んで、店を出て、別の店で、飲んで。
と言う事で、折角都心にいるから、ってんで、今日出掛けたのは、江東区。
その「砂町文化センター」にある、「石田波郷記念館」。
波郷俳句の世界を観たかった事もあるし、砂町にある「砂町銀座」へも、
一度行きたかった。
総武線「亀戸駅」からバスに乗って、まずは砂町銀座へ。
商店街は、元気である。
狭い露地には、肩が触れ合うぐらいの人出。
商店の売り子たちの活気。
物と人が溢れる、猥雑さ。
市中に一軒の、老舗おでん屋。
湯気の向こうには、おでん種を作っている、おばあちゃん。
その店の前を通った時には、昼食を食べたばかりの満腹を、疎ましく思った。
砂町文化センターは、砂町銀座の脇に在る。
石田波郷記念館は、その2階に在るのだが、
入場料が無料と言うのがありがたい。
ひとしきり見学を終え、館外へ出ると、もう日暮。
近所に在る砂町小学校の子供たちだろうか、笑みを全身でこぼしつつ、
公園内を駆け回っている。
私もこの子供たちも、平和な日本の一日を過している。
波郷の句を噛み締めらながら、商店街の雑踏の中を行く。
はこべらや焦土の色の雀ども (波郷)
【天候】
終日、冬晴れの一日。
立冬だが、寒気は緩んでいる。