5590声 急に具合が悪くなる

2026年06月23日

新しい映画が公開される度に映画館に観に行こうと思う監督がいる、ということはとても幸福なことだと思う。濱口竜介監督がまさにそれで、『ドライブ・マイ・カー』以降は『偶然と想像』『悪は存在しない』と映画館で観てきた。カンヌ映画祭で日本人初の主演女優賞を獲得したことでも話題の『急に具合が悪くなる』も、196分という上映時間は何ら気になることはなく(むしろ濱口ファンであれば長ければ長いほど喜ぶかも)公開後早めにシネコンで鑑賞をした。めちゃくちゃ良かった。

映画の中に人生は残せるのか、映画で世界を変えられるのか、という事を真顔で実践し、けれど説教ではなく人間賛歌である本作。映画好きはもちろん、自分が成すべき使命や文字通りの余命について考えている方、福祉介護関係で働いている方は仕事の一環での鑑賞をしても良いくらい、考える事が多い作品だと思った。7/17(金)からはシネマテークたかさきでも上映されるので、騙されたと思って観に行ってほしい。過去作品よりも人を選ばない間口は広い作品だと思う。