奈良での行脚の途中で、一人が「天理教のお寺に行ってみましょう。信者でなくても入って大丈夫なので」と提案し、皆でそれにのった。天理教と聞いても、高校野球強いよね、という程度の知識しかなかったのだが、神殿と呼ばれる教会本部は半端じゃないスケール感だった。例えが合っているかわからないが、映画『ラストエンペラー』が撮影できそうな広大な広場の四方を、ものすごいお金と職人の技術を詰め込んだんだろうなという屋敷が取り囲んでいる。
夕方の時間で観光客はほぼなく、一歩建物の中に入ると信者の方たちがお祈りをしていて、僕らはすぐに部外者とわかる状態なのだけど誰にも何も言われなかった。お祈りの中には童謡のような歌もあり、聞き心地が良かった。その後ググったら、“天理教の教えは人々が互いに助け合い、喜びの中で生きる「陽気ぐらし」の世界を目指す”とある。全国各地の信者の方たちが奈良を訪れ、神殿の中で厳かな気持ちになっていることを想像する。無信心ではあるが、信じるものがあるって良いな、と少し思った。

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