昨日大阪から京都に移動して一泊して今日群馬に帰る。京セラ美術館で開催中の「民藝誕生100年―京都が紡いだ日常の美」を見て来た。この旅の一番の目的である。展示は京都と民藝との関わりを捉えただけのものではなく、民藝の始まりからムーブメントになるまでの過程をそこに関わった人間の関係性を中心に時系列で縦に横に見せていた。まるで民藝の映画を観ているような感覚になり、作品と解説に引き込まれた。民藝展はいくつか行ったことがあるがこんな展示は見たことがない。作品としてもエピソードとしても面白かったのは民藝の始まりが木喰仏(もくじきぼとけ)の調査から始まったという話。柳宗悦、河井寛次郎、濱田庄司の三人が日本中の木喰仏を訪ね歩く中で生まれたのが「民藝」という言葉だったらしい。当時柳宗悦35歳、河井寛次郎34歳、濱田庄司30歳である。好きな物を目の前にしてはしゃぐ三人が目に浮かぶ。そして何よりこの木喰仏が愛らしくてたまらない。展示してあったのは10体程だったろうか。どれも愛嬌に満ちていて見ているこっちが幸せな気分になる。まだまだ知らないことの中に幸せがある。

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