常連さん

2007年06月29日

商売をしていますと、それなりにお客さんがついてくださいます。
決していいとは言えないときもあるはずです。
それでもまた次においでくださる。
そのことの有り難さをいまさらながらに感じます。

学生時分の酒の席での話。
祖父と同じくらいの年の方とご一緒させていただいたときのこと。赤ちょうちんのカウンターで、そろそろおあいそというときにまだ注文したものが来ていなかったのですね。私がそれを口にしたらその方は何もなかったように、「忘れてしまったんでしょう」と。まだ出てきていない料理の分のお金も払って店を後にしました。

料理を出す。
お金を払う。
それだけの関係性ではわからないことがたくさんあります。
その関係性を超えたところにこそ、飲食店の醍醐味があると感じてきました。
その関係性を超えたところにしか、興味を持てなくなってしまいました。