日刊鶴のひとこえ

この鶴のひとこえは、「めっかった群馬」に携わる面々が、日刊(を目指す気持ち)で記事を更新致します。担当者は堀澤、岡安、すーさん、坂口、ぬくいです。この5人が月替わりで担当しています。令和8年度は4月(坂)5月(ぬ)6月(岡)7月(す)8月(堀)9月(坂)10月(ぬ)11月(岡)12月(す)1月(堀)2月(坂)3月(ぬ)の順です。

5157声 進む体力と待つ体力

2022年06月22日

金融機関周り。融資が決まりそうな雰囲気になってきた。社会が不安定な時期にお金を借りようとしているのかもしれない。「補助金絡まりじゃない形で店舗出店する人は今はいない」マルゼンの営業の方が言っていた。融資が決まらない中、生きるために必要な体力には「進む体力」と「待つ体力」と2つあると思った。結局その2つの組み合わせ、加減でしか物事は運べない。当初の計画と今の計画を比べれば、今の計画は「待つことの比重を大きくしながら進む」ということになるか。待つ体力というのは例えばボクシングに例えるなら、ガードを高く上げ続ける、だったり、サイドに回る、だったり、打ったあと戻しを早くする、だったり、打ったらすぐステップアウトする、だったりである。つまり相手の攻撃をもらわないための体力である。倒したければ倒したいほど自分が攻撃することに意識がいく。けれどもそれでは結果的に勝てないことも起きる。待つ体力を鍛える必要がある。借り入れという普段やらないことに取り組むと、今更気づくことが多い。

5156声 梅雨の只中へ

2022年06月21日

朝から日本酒の移動。すべて冷蔵庫に入れることができた。これで夏を迎えられる。ここ数日酒瓶をたくさん運んだため両腕が筋肉痛になっている。毎年のことだがこの時期は身体がむくむ。とくに膝から下が重だるく地面にくっついている感じ。腕は筋肉痛で足は重い。夏が来る前の通過儀礼。梅雨の只中に突入する感じ。

5155声 厨房打ち合わせ

2022年06月20日

久しぶりに市場へ。今日からシンキチでも刺身を出すことになった。あやうく普段通りの量を買ってしまいそうになったが少なめに抑えて購入。いい魚がたくさんあった。仕込みをしてそのままマルゼンと打ち合わせ。具体的な厨房プランの相談。マルゼンのこの営業の方は話がわかりやすい。夕方、折衝中の金融機関に問い合わせたらいい返事をもらえた。またちょっと前に進める。

5154声 もう一方の意見

2022年06月19日

ザブンの片付けを始めた。昔のように引っ越しを一気に終わらせるようなことはやめた。少しずつ時間をかけてやろうと思う。コロナ時短要請のときに覚えた日曜日の楽しみがある。夕方テレビでサザエさんを見ること。サザエさんは子供の頃から見てきたはずだが、今のサザエさんは書き手が変わったのか脚本がとてもよくできている。例えるなら是枝裕和監督の映画のような、琴線に触れる描写が多い。勧善懲悪のわかりやすさではなく、必ずもう一方の意見が描かれる。それを磯野家の人たちがその時の役割分担で演じる。普通ならこれ以上深堀りしないような場面で、さらに第3、第4の意見を誰かに言わせたり。今日は「ジャンケン母さん」「父の日のゆくえ」もう1つはなんだったか。「ジャンケン母さん」は家族みんなでジャンケンするとき、フネは後出しをしてわざと負けてるんじゃないか、というワカメちゃんの気づきから話が始まる。いい話で泣きそうになった。

5153声 酒の移動

2022年06月18日

朝からワインの移動。ともちゃんに手伝ってもらい在庫数を確認する。新店鋪が夏までに間に合いそうもないため、ワインと日本酒を一旦シンキチのプレハブ冷蔵庫に避難させることにした。赤ワインが約150本、白とロゼが合わせて約100本、日本ワインが約100本、日本酒が約200本ある。いい機会なのでリスト作りを進めたい。午後から柳沢さんの事務所で打ち合わせ。長丁場の打ち合わせとなった。相変わらず不透明な部分が多いが、あといくつ解決すればスタートラインが見えると思えるところまできた。5年前に、手探りで1年間準備をしてビールの醸造を始めたときの、あの感覚に似ている。不安はそれはあるが、少なくともあの時よりは楽しみのほうが大きい。

5152声 非合理の抹消

2022年06月17日

朝から瓶詰め。昨日飲みすぎてしまいフラフラする。きた産業から電話があり、この秋から瓶の小ロット注文ができなくなるかもしれないとのこと。どの企業もコロナ後へ向けて利益体制を整えようとしているのがわかる。合理化はまず、小規模事業者が真っ先に影響を受ける。それは銀行とやり取りをして身に沁みた。非合理なものの否定は加速するのだろうな。結果的に、格差社会は進むのだとも思う。

5151声 予算削減

2022年06月16日

見積りの精査をする。多くのモノが軒並み値上がりする中、可能な限り初期投資を抑えてスタートする方向へ切り替えようと決めた。外壁、門扉、アイランドキッチン、スチコン、食器洗浄機などは後回しにすることにした。500万円は削減したい。明日の日銀総裁の会見いかんでは、さらなる貸し渋りも起こるかもしれない。先行きはまだ不透明。

5150声 ワイン樽

2022年06月15日

朝からワイン樽のビール移動の続き。先週ポンプが壊れたので新調したらパワーがすごい。移動がスムースにできた。ようやく空になったワイン樽を洗う。空になれば持ち上げられるかと思ったが樽がビールを吸っているため動かない。満量で220㍑入る樽は自分よりも大きい。だましだまし少しずつ動かす。こういうときに狭い醸造所は大変である。ひとまず水を張りまで終え、今日はここまで。群馬に戻ってから身体が重い。低気圧を感じる。

5149声 釣り針

2022年06月14日

朝ケグ詰めをしてザブンに夜の酒を運ぶ。昼からワイン樽の熟成ビールをタンクに移動しようとしたが想像以上に時間がかかり途中で一旦終了。そのままザブンで仕込みをして、そのままお客様を迎えてほぼ0時まで。料理にすっぽんを出したら鋭利な釣り針が肉にかかっていて、危うくお客様が飲み込みそうになるという事態が起きた。もしそのまま飲み込んでいたらと思うと恐ろしい。髪の毛が混じっていたというのとは訳が違う。同じことがシンプルな構造の魚で起こることはまず考えられない。すっぽんは魚と違い構造が複雑だから起こったのか。すっぽんは部位解体の手数も多く、湯引き皮むきがあるから何度も手で触る。それでも防げないとしたらどうすればいいのか。今回は天然のすっぽんだから起こったことではある。二度と起こらないよう肝に銘じたい。

5148声 一歩下がって体制を整える

2022年06月13日

朝市場で仕入れ。明日ばっちゃんの結婚祝いをするのでそこで使う魚を探しに。いい脂ののどぐろ、縞鯵、天然のすっぽんなどを買ってきた。おいしいものを食べさせてやりたい。仕込みをして店舗打ち合わせへ。やはり通常より資材が上がっているようだ。1割くらいと言っていた。少し前までが見積もりで2,000万なら2,200万、3,000万ならば3,300万になっているらしい。やむなく、店を始めるためにどうしても必要とは言えないものは削ることにした。理想像からは距離ができるが始まってからよく働いて、またそこに近づいていけばいい。それよりも、新店舗の可能性が断たれずつながったことが嬉しい。

5147声 充電完了

2022年06月12日

木曜日から3日間、よく食べてよく飲んだ。店ごとの出汁の違い、仕立て方、バランス、それから接客、とても勉強になった。京都での残像があるうちに、可能であれば具体的な工事をスタートさせたい。さて明日は最終見積もりの打ち合わせの日。どんな内容でもしっかり受け止めて精査していこう。帰りの新幹線の中、むせび泣く赤子を母親がデッキでなだめ続けている。

5146声 美しいもの

2022年06月11日

和久傳の昼の予約までに時間があったので大徳寺孤篷庵へ。利休、織部とともに三大茶人と言われる小堀遠州の晩年の建築が期間限定公開されている。庭の隅々まで意匠を凝らした敷地内は、もうどこもかしこもわけのわからない美しさだった。建物の見学で鳥肌が立つのなんて今までに覚えがない。こういうのは見なくちゃいけない。食事をしてその後は電車で高槻まで。民芸の器を見に。カフェと併設の店だがそこの椅子が小島優さんの椅子だった。いつか座りたいと思っていた椅子でコーヒーをいただく。あーこの椅子がほしい。

5145声 樂家

2022年06月10日

樂美術館へ。汗ばむ暑さ。桃山時代の開祖長次郎〜当代16代吉左衛門まで、450年の樂家の歴史を器を通して見ることができる。一樂二萩三唐津と言うように、お茶の世界で樂焼は特別扱いされる。本家本元はそれぞれの時代で個性を持ちながら器を作り続けてきた。その時間の長さだけでもどこまでも深く、簡単に時を越えた錯覚となる。タフな物語が詰まっているんだろうなぁ。今日はよく歩いた。それにしても観光客が多い。

5144声 歴史の情熱

2022年06月09日

京都へ。2月頃の予定ではすでに工事が始まっているはずだったがまだスタートラインに立てず。気も落ち着かずそわそわするばかりなので、ならば一度切り替えようと旅に出ることにした。京都にはスピリットがある。人間のよくわからないどろどろしたものもたくさん感じるが、そこら中にある歴史という歴史は静かで、こちらさえ丁寧にそれに向き合おうとすれば、そこから歴史の情熱だけを取り出して感じることができる。何日か過ごす予定。まずは身体を休めながら。

5143声 リスクの割合

2022年06月08日

金融機関に2度目の借入れ相談。この前の銀行とは別のところ。無理なく返せると思う理由を改めて説明したが覆らず。今の年齢、今の売上高の私を基準としたときの返済期間の長さと事業規模の大きさが貸せない理由だという本音を聞くことができた。いろいろ聞けた中で、前回も同じことを言われたことだが、あなたならば返せると思う、と言われる。でも貸せないと。リスクの割合の話なのだなと理解した。返済についてはあなたが何事もなくそのまま働き続けてパフォーマンスを発揮していけば無理なく返せる額だとは思うが、十分な利益が継続的に出ている実績がない今、今後何が起こるかわからない面をリスクの割合として2022年6月の基準で計算したとき、そこそこ我々にリスクが生まれる、ということなのだと思う。つまり、金融機関側にリスクがない、あるいはリスクがほとんどない、という前提がないと話が進まない。本人にしてみると、自信はあるが、リスクもある、そこを行こう、という話だから、それは、わかり合えるはずがない。

5142声 仕込み加速

2022年06月07日

朝からケグ洗浄、ケグ詰め。プライミングのグラニュー糖が足りなかったので買い物ついでにスタバへ。コーヒーがおいしい。今日は割と動けそうだ。もしかしたら仕込みまでできるかもしれない。最近空樽の回転が早い。できるときにやったほうがいい。気合いを入れ直し、明日やる予定だった仕込みまですることにした。

5141声 雨漏り

2022年06月06日

深夜から明け方にかけて強い雨。先々週も同じように降った日があって、その時シンキチの麦芽置場が雨漏りした。いくつか麦芽がだめになった。秀ちゃんに応急処置をしてもらったが、雨が降るたびに気がかりで眠れない。早めに起きて重い身体を引きずりシンキチへ。ひとまず大丈夫そう。よかった。疲れと酒が抜けていかない。低気圧の影響もあるか。その後はぐったりと夕方近くまで寝ていた。

5140声 二日連続

2022年06月05日

昨日今日と食中酒百席だった。今回は二日連続で行った。出しているものは同じなのに、お客さんが変わるだけで違う店となる。それでもしっかり本来のその店の時間が流れていなければならない。料理であり、設えであり、接客がまず大事だと思う。歌のうまい人の歌はざわつきも抑えてしまう力がある。そういう店を目指さなければならない。