2253声 藤の実

2014年05月24日

東吾妻町観光協会主催の

「吾妻峡新緑ガイドツアー」に参加した。

来月、東吾妻町を舞台に

ミニドラマのようなものを撮影する予定があり、

そのワンシーンで吾妻峡(吾妻渓谷)を使いたいので、

その下見、が一応の目的である。

 

渓谷沿いを走る国道145号の上に、

長いトンネルのバイパス道ができたから、

車の数は圧倒的に少なかった。

昔、熊の檻があった場所はとうの前から何もなく、

手をつなぐカップルとすれ違った。

ハツ場ダム、とペアになり名前が注目される吾妻峡。

ダム完成後も7~8割ほどはそのまま残るのだそうで、

ちょっとホッとした。

 

高崎から参加したという、てきぱき歩いて

帽子にきらきら光るシマウマのブローチをつけたご婦人が、

こまめに何かを拾っている。

「食べられるんですか?」と聞くと、

「これは藤の実で、おはじき遊びができるのよ」と教えてくれた。

 

カップルで歩くのもいいし、

ダム問題に眉間にしわ寄せ歩くのもいいと思うが、

この場所は、藤の実を拾って歩くような人たちによって

長年愛されてきたのだ、と思ったら、

景色が少し違って見えた。