2296声 風味

2014年07月06日

江戸。
東京、というよりもやはり、「江戸」と表記する方がしっくりとくる。
東京での句会は多分に、この江戸風味と言うか所謂、俳諧的と言うか、
そう言う俳句出会う機会が多い。
極めて土臭いと言うか、素朴な作品しか作れぬ自分の句は、
江戸風味を趣向する人たちにとっては、なんとも人気がない。
「けっ」と思う反面、それが美を感じるまでに結晶された句に、
例えば渡辺水巴の句に見られるような、江戸ポエジーに出会うと、
瞬時に魅了されてしまう。
比べて、なんとも自分の句が間抜けに見えてくる。
しかしながら、そんなことは大した問題ではないのである。
上手に俳句を作っている俳人は、ごまんといる。
信念をもって俳句を作っている俳人は、ほんのひと握りではなかろうか。
無論、後者の俳人がいるから、そしてそう言う俳人の作品に魅了されるからこそ、
自分も続けている。