682声 目で食べる

2009年11月12日

11月も中旬。
ともなるとチラホラ、どころでは無く、
巷は本格的に年の瀬の様相を呈してくる。
年賀状の販売、お歳暮の発送、おせちの予約。
小売店の年末商戦が勃発し、いよいよ激化してくる頃。
それに輪をかけて、クリスマスなんてのもあるから、
いよいよ戦況は泥沼化してくる模様。
先日、一寸した仕事で、ケーキの写真撮影をした。
撮ったケーキは12種類。
ロールケーキ有り、ショートケーキ有り、クリスマスケーキ有り。
私はとりわけ甘い物が好きでも無いのだが、
生クリームがたっぷり塗られた白く綺麗なケーキを目の前にすると、
思わず唾を飲む。
やはり、菓子と言えど一つの料理。
綺麗に細工が施され、旬の彩で飾られたケーキなどは、
目で食べさせる効果が多分にあるようだ。
それを実感したのは、随分前にも一度経験がある。
その時もケーキだった。
と或る洋菓子店の厨房。
パティシエの方と話をしていて、ロールケーキかなんかの切れ端を頂いた事がある。
ケーキを作る時、結構、スポンジの切れ端が出るのだ。
生クリームが付いたスポンジの切れ端は、形こそグチャグチャだったが、
味は美味しかった。
後日、その洋菓子店が卸している喫茶店で、
珈琲とそのロールケーキを食べる機会があったのだが、
味はやはり、切れ端の比では無く美味しかった、と記憶している。
撮影が終わり店を辞す時、お店の方にケーキを数種、御土産で頂いた。
チョコのケーキを一つ食べ、味は非常に美味しいのだが、
甘党でも無い私は一つが限界。
残りを全て、同行者に渡してしまった。
私の場合、ケーキは目で食べる事に限る様である。