783声 白銀世界で俳句三昧

2010年02月21日

旅帰りの部屋。
現在時刻は午後4時半。
窓から差し込む午後の光線は、薄い橙色になっている。
時折遠くで聞こえる、カラスの鳴き声が、寂寞とした心を誘う。
「第13回ワルノリ俳句」の為、昨日から万座温泉へ一泊で行って来た。
新境地を開拓。
とは大袈裟だが、俳句だけに専念できた二日間であり、いささかの習熟を感じている。
体は使わずに脳を使う。
まさに、そんな旅だった。
そして、体は勿論、疲れていないのだが、内臓、特に胃と肝臓が集中的に酷使された。
それなのに、万座温泉の効能なのか、体調はすこぶる良好である。
行き、新前橋駅から乗った特急。
自由席は、ほぼ満席。
目立つ空席予想していた私たちは、いささか面喰ってしまった。
電車にバスを乗り継いで、スキー場の山間を縫ってとぼとぼ歩き、
辿り着いたのは、山の天辺に在る温泉宿。
日常世界から逸脱すると、人はこうも欲望に忠実になるのだろうか。
ってな程、宿泊者ってのは、過剰に、食うし飲むし寝る。
そして万座言う土地柄、スキーを滑るし温泉へ浸かるし、
まさに観光客の別天地と言える。
そんな土地で、私たちは部屋に籠り、うずくまる様にして、五七五。
俳句三昧。
を決め込んで、二日に亘って俳句ing。
帰りは、小春日和の好天に誘われ、何故か高崎駅前の店で、俳句の発表。
発表を終えて、帰路へ着き、帰りの電車で一固まりになっている、私たち。
体から発する、温泉特有の硫黄臭に、苦笑い。