802声 週末の儀式

2010年03月12日

休日の週末が来ると、安堵感を得て、いささか開放的な心持になる。
その開放的な気分を体に認識させる為、近所の日帰り温泉やら銭湯へ足が向く。
それが習慣化してくると、休日を迎える前の「儀式」の如くなってきて、
公衆浴場で寛がないと、なんだか週末が来たような気がしない。
そんなわけで、先程、高崎市内の銭湯でひとっ風呂浴びて、今、帰宅したところ。
つまりは、儀式を終えて来たので、後は心安らかに寝るだけである。
その銭湯で、以前から気になっていた事を、今日、聞いてみた。
「あの立派な富士山のペンキ絵は、何と言う絵師の方が書かれたのですか」
すると、番台のおやっさん。
「あー、あの絵はペンキ屋さんについでに書いてもらったんだよ」
「ペンキ屋さん、って、ペンキ絵師の方でなく、街のペンキ屋さんですか」
「そうだよ、高崎のペンキ屋さん、絵がね、好きなんだよ」
「そうだったんですか、珍しいですね」
「お願いして、書いてもらったんさね」
高崎市内の銭湯で、この銭湯だけが、浴室に立派なペンキ絵を持っている。
まさか、地元のペンキ屋さんの作品だったとは。
手前に樹海、その奥に稜線の緩い富士山と言う非常に珍しい構図だったので、
気になっていたのだ。
有名絵師の描く壮大なペンキ絵は、やはり素晴らしい迫力だが、地産地消のペンキ絵も、
良い味が出ている。
フルーツ牛乳を飲みながら、改めて観賞。
瓶牛乳ってのもやはり、銭湯の「儀式」である。