803声 新潟行商記

2010年03月13日

青空も淡く澄み、風に春の便りを聞く。
今日みたいな日は、花粉さえ飛散していなかったら、
風韻を感じて一句ひねっていたところだろう。
今日は新潟で「にいがた酒の陣」ってなイベントが、開催されている。
と言う事で、群馬からそこへ向かう観光バス、に乗車して、行商。
朝、集合場所からバスに乗車するや否や、缶麦酒で乾杯。
これが功を奏したのか、手持ちの本も順調に売れてくれた。
その会場は、市街地の「朱鷺メッセ」。
国際展示場、国際会議室、アトリウムの3棟にホテルを併設。
おまけに新潟港佐渡汽船ターミナルともほど近い、
多目的かつ八面六臂の活躍を見せている新潟の象徴的施設である。
新潟県内約90蔵元、500種類の清酒が勢揃い。
ってな惹句を裏切る事なく、よくまぁ、揃いに揃ったものである。
そしてまぁ、来客の方々、飲みに飲むものである。
入場料と引き換えに、お猪口を貰い、後はどうぞお飲みなさい。
ってな、システム。
大吟醸から大吟醸を渡り歩き、会場に蠢く、何千と言う千鳥足。
いささか飲み疲れ、立ち飲みスペースで、小休憩。
すると、何処からとも無く現れた、ほんわか酔ったおやっさん。
私の前に、買って来たおでん、それも大根ばかりが4つも5つも入った、
おでんのカップを置いた。
カラシがべっとり付いて、黄色に染まっている大根一つ、おもむろに箸で掴んで、
「はい、あーん」
だって。