809声 新しい季節

2010年03月19日

3月も後半に差し掛かったこの時期は、卒業シーズンと相まって、
道で教習車を頻繁に見掛ける。
今日も、高速道路を走行中、通過する土地ごとに、
その土地の教習所の看板を背負った教習車が見られた。
普段よりも車の数が多いのは、三連休前と言うだけの事で無く、
春や休みに入った学生の卒業旅行なども、少なからず起因している。
「すると、やはり…」
と言う予感は的中した。
サービスエリアは、若者たちで占拠されている状態。
大半の社会人のサービスエリア利用法は、昼時以外、
トイレに寄って缶珈琲を買って終わり、である。
ところが、学生諸子、テーブル上に名物の限定だか何だかのスナック菓子を広げ、
ソフトクリーム片手に、食べている。
その男女数人の一団、和気藹々アとした雰囲気の中に、青春の煌めきさえ見える。
横目に私、自動販売機のボタンを押したら、
ホットとコールドを間違えて買ってしまった。
生温かい車中で飲む、温かい缶珈琲に、いささかの胸やけを覚えつつ、
高崎I.Cを降りる。
颯爽と、春風を切って自転車で駆けて行く、地味なスーツのお姉さん。
就職活動の学生か、学校を卒業し立ての新社会人か。
春が来て、一年が始まる。
若者の季節の、到来である。