4712声 森は生きている

2021年03月13日

北軽井沢に「きたもっく」という会社がある。

 

僕はインドアなのでその会社が運営する日本一の評価も受けたキャンプ場「スイートグラス」にも行ったことはなかった。きっかけは、一昨年八ッ場ダムのドキュメントを撮影する際に、アドバイザーとして「きたもっく」代表の福嶋誠さんと知り合った。一言でいえば人としてとても惹かれた。そこからきたもっくを知り、すごく感銘を受け、そんな縁から今年「きたもっく」が行っていることを映像に収めるという仕事に繋がった。

 

昨日今日と行われたのは、きたもっくの一連の仕事を知ることができるツアー。キャンプ場から倉渕方面に登っていく山を所有しているきたもっくには林業チームもおり、その山で切った木で炭や建築木材を作る。それらを使って、今キャンプ場では焚き火を囲みながら話し合いの場を創る「TAKIVIVA」という事業を行ったり、木材を使ってコテージを建てていたりする。ほか、非加熱かつ完熟(蜂がふたをした後に採取する)はちみつを作る養蜂をしたり、文化的なショップ兼ギャラリーである「ルオムの森」を経営したり。なにより、そんな多岐に渡る会社に自分の居場所を見出し元気に働いている若いスタッフがとても多い。

 

撮影はまだしばらく続くが、そうやって適材適所人が生き生きと働く人の循環、コロナ禍であってもお客さんがたくさんくるキャンプ場を中心としたお金の動き(理想が高くても稼げなくては実現できない)を見るとこの会社の強さはわかるのだが、人やお金が大きく動いているだけならディズニーランドも変わらない。「きたもっく」の魅力は、人やお金に加えて「100年規模の視野で山から財を分けてもらい、山を育てる」という自然との共生を大切にしているから強いのだと思う。・・そんなものまで映像に残せるのかどうか。インドアな僕の挑戦は続く。