5338声 荒川を渡る

2023年01月19日

プチ出張で埼玉県南部へ。駅から目的地までタクシーで移動しようと考えていたが、到着駅にはタクシーが見当たらず、歩いていくことにした。寒風吹きすさぶ国道沿いをてくてくと、県境によくあるような大きなを渡る。橋梁の脇には鴨や鷭(ばん)などの鳥が悠々と水尾を曳いていた。その光景に近づく春を感じ、俳句に携わっていてよかったな、と思う瞬間であった。確かに俳句でも考えつつ歩かねば、こんな、大型トラックに橋から叩き落されそう道など、心安く歩めない。おまけに、これから目的でこなす仕事を思うと胃が痛む思いがするが、一面、枯れ果てた荒川の水面に浮かぶ水鳥たちがなんとも長閑で癒された。