1109声 ハレの思ひ出

2011年01月13日

明日は早いもので、もう小正月である。
里山では、田圃の真中に作られた、大きな左義長を見かける。

と言っても、現代の若い世代には、馴染みの薄い催事であろう。
私は、小正月と言えば成人式と連想する世代だが、現在の成人式は、
ハッピーマンデー制度によって、1月第2月曜日になった。

更に古い世代の方々は、小豆粥を連想されるかも知れない。
成人式や、小豆粥は、ハレの日の物であるが、成人式の日が動いてからは、
小正月の「ハレ」もいささか弱まった気がする。

左義長ってのは、群馬県内で言うところの、
「どんど焼き」や「道祖神まつり」である。
そう言う呼称の地域が、多い。
私の郷土も、「どんど焼き」であった。

何故、達磨を燃やすのか、何故、繭玉を焼いて食べるのか。
そもそも、この行事は一体何なのか。
そんな疑問を焼きつくす如く、燃え盛る炎が魅力的であった事を覚えている。
今、生き物の如き炎が、あの早朝の冬空に映える幻想的な光景と、
温かさを、瞼の裏に思い出している。
田圃の畦道に、近所の大人たちが、差し入れにくれた、
サイダーの箱が置いてあった。
そこからをサイダーを一缶持って、何度も振ってから、
何食わぬ顔して友達にあげた。
そいつが、缶蓋を「プシュッ」と、空けた瞬間。
それは見事な、まるで、生き物の如き炭酸の爆発。

【天候】
終日、快晴。
午後より、風強く、寒し。