さて、今宵の御供は。
と言っても、酒ではなく、本。
本と言うか、これは冊子、と言った方が正しい。
そして、とても貴重な、現代風に言えば、レアな冊子なのである。
タイトルは、『埼玉県浴場名鑑』。
発行元は、『埼玉県公衆浴場業環境衛生同業組合』。
つまり、埼玉県の浴場組合が、組合員に配布している冊子である。
何故それが、組合員でもない、しかも群馬県在住者の私の手元にあるか。
頂いたのである、埼玉県の銭湯のおやっさんに。
昨年、埼玉県の或る銭湯へ伺った時の事。
番台のおやっさんに、自らの活動を報告したところ、
「じゃあ、これ読む」
ってんで、番台の隅に有った、この浴場名鑑をくれた。
しかも、異なる年代の物を、1冊づつ。
A4判およそ100頁くらいの冊子で、古い方は平成11年度版とある。
以前、大胡の東湯でもおやっさんから、丁度これと同じような冊子で、
群馬県版を見せてもらった事がある。
やはり埼玉県は、群馬県に比べ、銭湯の数が桁違いに多い。
中でも、一番多いのが川口市で、何と1市に34軒も有している。
人口の数と、工業地域である事が要因と推察するが、
平成23年の群馬県全体の銭湯数28軒を上回っている。
現在はと言うと、21軒にまで減少している。
およそ12年で、13軒の減少。
つまり、1年に1軒のペースで、減っているのであるが、
全国平均で見て、割と緩やかだと感じてしまう。
他の自治体の減少数が、あまりに急なので。
頁後半部分は、浴場業界の業社広告になっていて、
銭湯に出入りする、様々な業社の広告が掲載されている。
その数がとても多い。
たしか、群馬版の広告頁は余り印象に残っていないので、
埼玉県の銭湯業界の活況が伺える。
平成11年度版を読了したら、もう1つの平成19年度版を読んで、
寝るつもりである。
【天候】
終日、穏やかな冬晴れ。
大寒。に準じて、とても寒い。