群馬県の小中学校では、およそ今週から来週にかけて、
卒業式が行われている。
高校生は3月の第1週で、卒業式を終えている学校が多いので、
この時期の平日、街で頻繁に見かける。
この卒業式を終えれば、彼らには「春休み」と言う、
モラトリアム成分の濃い、休暇がまっている。
就職の決まっている、高校生や大学生などは、
入社先から早期研修に駆り出される事もあろう。
進学する学生らにも、入学先から、
宿題が課せられているやも知れぬ。
それらをかいくぐって、是非、一人旅にでも出掛けるのがよかろう。
と言う事を、入社も、入学も、遠い昔の思い出になってしまった、
一社会人として、切に思う。
私の春休み。
あれは、中学から高校に進学する、時分。
その期間を、病院で過ごした事がある。
病気、で入院していたのではなく、怪我で、入院していた。
中学3年生時分の冬、校庭の鉄棒でしくじって、
ちと、ややこしい骨折をやってしまった。
即日、入院して、骨を固定するボルトを埋め込んだ。
春になって骨折も治り、そのボルトを除去する為の、
手術入院、なのである。
在学中であった1度目の入院は、クラスメートや友人、先生などが、
連日病室に来て、落ち着く暇が無い。
卒業後の春休み、2度目となる入院は、お見舞いに来る者もめっきり減り、
落ち着いて入院できた。
入院中に、病院の近所の蕎麦屋に行って、ざるそばなどたぐっているのだから、
相当、自由に行動していた。
思えば当時の私、一人旅でもしている様な感覚だったのかも知れぬ。
退院の日の朝。
起床して、病室のベットから窓のカーテンを開けたら、景色。
朝日を浴びている、駐車場の桜の樹々。
空を走る枝の所々に、綻んでいる蕾を発見した。
しみじみと、これからの高校生活の事を思った。
【天候】
終日、風雲多くも、穏やかな快晴。