1441声 詠み継ぐと言うこと

2011年12月12日

昼が短くなった。
つまり、日の出が遅く日の入りが早くなってきている。
冬至が直ぐそこまで来ていると実感する。
巷の湯屋では、そろそろ柚子の準備をしているだろうか。

「絆」
それが、今日、京都の清水寺で発表された今年の漢字一字である。
「今年の漢字」は、毎年、その年の世相を表すものだが、たしかに。
この一字を見ていると、反射的に今年の、三月十一日以降の数ヵ月が思い起こされる。

今年は、大きな句会へ行くと、必ず震災の句を幾つか見かけた。
春の句から始まって、いまは冬の句。
つい先日出掛けた、浅草で開催された大きな句会でも、
やはり震災の句が作られていた。
春先はことに多く、私が出合った中では、桜の句が多かったように思う。
そして、いまは師走の句が多く生まれているのだろう。

四季を通して詩を詠む。
そして、これからも詠み継ぐこと。
見えないけれども、それが「絆」。

【天候】
終日、冬日和