1493声 味の裏側

2012年02月02日

近頃、冷え込んでいるせいもあって、
昼食はもっぱらうどんにしている。
行きつけのうどん屋があって、月、火、木、明日行けば金曜日と、
週四回行っていることになる。
因みに、水曜日はこの店の定休日。

いつもと同じ席に、ほぼ同じ時間に座り、同じうどんを注文する。
ほぼ同じ味のうどんを、ほぼ同じ時間に食べ終え、ほぼ同じ時刻に店を出る。
それが苦にならない、と言うよりも、それが習慣化してしまって、
それでないと何だか落ち着かぬ心持になる。
「今日の昼は何食べようか」
などと言う、小さな悩みを持ちたくないと言うこともある。

毎日同じうどんを食べていると、昨日と今日で、
うどんの味の機微に気がつくようになる。
麺のこしや汁の塩加減。
それを確かめつつ食べる面白味も出て来る。

以前、あれはまだ伊勢崎駅に立ち食いうどんがあった頃。
常連であるほのじ氏が、こんな事を喜々として言っていた。
「あそこの立ち食いうどんは、作るおばちゃんで味が全然違うんだ」
そう言うほのじ氏は、料理人である。

ひとつの料理の向こうに作り手が見えた時。
それが駅の立ち食いうどんでも、味の裏側言うか、ひとつ食べ甲斐が生まれる。
それを探したい自分の気持に、うどんを啜りつつ、気が付いた。

【天候】
終日、快晴。