1603声 薄暑光

2012年05月23日

五月の頃の暑さを、「薄暑」と言う。
歩けば薄っすらと汗がにじみ、それを若葉風が乾かして行く。
虚子の句に、「旅するは薄暑の頃をよしとする」があるように、
どこへ行っても過ごしやすい季節である。

しかし、今日はどうであろう。
汗が流れるとまでは行かぬが、じんわりとべたつくような不快感があった。
昨日が肌寒かっただけに、余計にそう感じたのかも知れぬ。
体が未だ暑さに慣れていないこの時期は、意外と熱中症患者が多く出る聞く。
街を歩いていても、気が付けば、口でぜーぜー息している。

通りかかった利根川を眺めていたら、河川敷。
白い日傘がよろよろと、川べりを歩いていた。
危なっかしい、その歩み。
着実なる夏の到来を感じた。

【天候】
終日、快晴。