985声 冷たいおでん

2010年09月11日

終日快晴。
夕方より雲多し。
「冷えたおでん」
ってのが、こんなにも侘びしい食べ物だと、痛感したのは今朝の事。
酔っ払って帰る道すがら、寄ったコンビニで酔眼に映ったのは、
「おでん70円均一セール」
と言うレジ横の看板。
飲み物を買うついでに、思わず、怪しい呂律で、
合計350円分のおでんを買ってしまった。
家に着けば、当然、蒸し暑い部屋でおでんなど食べる気になれず、
机の上、そのままにして床に着いた。
翌朝、容器の蓋をとって中を覗くと、油分が凝固した昨夜までおでんだったものが、
そこにあった。
全体的に汁を吸って焦げ茶色になったおでんを、
独り温め直して食べる姿の、なんと侘びしいこと。
来週14日火曜日に迫った、民主党代表選挙。
などと、突如本題に入ったが、冷えたおでんをフリに使っている時点で、
オチが見えている。
どうも、私の文章展開自体が、冷たいおでんの如く、
不味いものになってしまった。
買う時ゃ、たいそう美味そうに見えて購入した。
しかし、いざ帰宅し、蒸し暑い自分の部屋と言う現実に直面すると、
とてもそこで、アツアツのおでんなど食べる気にはならない。
翌朝に食べるおでんの、その侘びしさに起因する事柄は、今日報道された、
谷啓さんが急逝のニュース。
氏の十八番であるギャグ、「ガチョーン」。
実は、「ガチョーン」と間を伸ばして発音するのではなく、
「ガチョン」と詰めて発音するのが正式な、やり方。
そして、手を突き出すのではなく、出した手を引きながら「ガチョン」。
将来、「日本ギャグ大全」と言う類の書籍が編纂されるならば、
「谷啓」と言う項目で、大幅に頁をさく事になるだろう。
私には、クレイジーキャッツのメンバーよりも、
「釣りバカ日誌」シリーズの佐々木課長役の方が、馴染み深い。
更に言えば、ズッコケ系統のギャグならば、「ガチョーン」よりも、
志村けんの「変なおじさん」による「だっふんだ」の方が、馴染み深い。
しかしそれも、「ガチョーン」の流れあってこその、「だっふんだ」なのだろう。
日本コメディ界におけるその功績は、偉大である。