1161声 沿線風景

2011年03月06日

二日酔い。
ではないのだが、アルコール分解の果てに辿り着く虚脱感、
を色濃く感じている。

昨夜は、送別会だった。
春と言うのは、出会いと別れの季節。
やはり私の周りでも、昨日、ひとつの別れがあった。
新たな門出を迎える当人は、前橋市在住のY氏。
新天地となるのは、東京都。
転勤や就職などではなく、入学。
つまり、Y氏は4月から学生になる。

「40歳からの再スタート」
なんて、言っていらしたが、柔軟なY氏ならばきっと、
東京の水にも直ぐに馴染めるだろう。
春からの、新一年生を、郷里に逼塞している私などは、
羨望の眼差しで見送った。

社会生活を営む人の人生に、路線図があるならば、
その路線図は、年齢ともに、小さくなって行く。
あるいは、小さくなった様に、大半の人が感じているだろう。
だからこそ、なるべく、乗り換えは少なく、座席に座ったまま、
現在の列車に乗車していたい。
その中、席を立った一人の精悍な若者。
それが、Y氏である。

Y氏は途中下車して、別な路線へ乗り換えた。
もちろん、入手困難な乗車券をしっかりと、握りしめている。
今からY氏が乗車する列車の車窓には、
素晴らしい沿線風景が広がっている。
缶麦酒片手の私は、そう願っている。

【天候】
終日、穏やかな快晴。