二日酔い。
ではないのだが、アルコール分解の果てに辿り着く虚脱感、
を色濃く感じている。
昨夜は、送別会だった。
春と言うのは、出会いと別れの季節。
やはり私の周りでも、昨日、ひとつの別れがあった。
新たな門出を迎える当人は、前橋市在住のY氏。
新天地となるのは、東京都。
転勤や就職などではなく、入学。
つまり、Y氏は4月から学生になる。
「40歳からの再スタート」
なんて、言っていらしたが、柔軟なY氏ならばきっと、
東京の水にも直ぐに馴染めるだろう。
春からの、新一年生を、郷里に逼塞している私などは、
羨望の眼差しで見送った。
社会生活を営む人の人生に、路線図があるならば、
その路線図は、年齢ともに、小さくなって行く。
あるいは、小さくなった様に、大半の人が感じているだろう。
だからこそ、なるべく、乗り換えは少なく、座席に座ったまま、
現在の列車に乗車していたい。
その中、席を立った一人の精悍な若者。
それが、Y氏である。
Y氏は途中下車して、別な路線へ乗り換えた。
もちろん、入手困難な乗車券をしっかりと、握りしめている。
今からY氏が乗車する列車の車窓には、
素晴らしい沿線風景が広がっている。
缶麦酒片手の私は、そう願っている。
【天候】
終日、穏やかな快晴。