日刊鶴のひとこえ

この鶴のひとこえは、「めっかった群馬」に携わる面々が、日刊(を目指す気持ち)で記事を更新致します。現在の担当者は堀澤、岡安、すーさん、抜井です。この4人が月替わりで担当しています。令和3年度は、4月(す)5月(堀)6月(抜)7月(岡)8月(す)9月(堀)10月(抜)11月(岡)12月(す)1月(堀)2月(抜)3月(岡)の順です。

4874声 清々

2021年08月13日

久々の出勤ということもあって、ぐっすり眠って起床した。いつもなら、親より早く目覚めて、母ちゃんをつねったり、父ちゃんを蹴ったり、世界中に朝の到来を教えているようにアウアウと鳴いている娘が、なぜか出勤時間になっても起きず。聞けば、昨晩はあまりよく眠れていなかったらしい。今日は出勤前のルーチン、娘を抱いての充電ができない。。久しぶりに妻のみの見送り。がんばってね~と笑顔で手を振ってくれる。改めて清々しい人だなと思う。

4873声 至福

2021年08月12日

 

大間々の生ホルモンの名店、双葉食堂でランチをと思ったが、まんぼうによりアルコールが飲めないことに気付き断念。妻のすすめで、桐生市内にあるホルモンの専門店ホームランへ。ホルモン大好きだが、専門店で買うのは初めてでテンションが上がる。休日ということもあり、売っていたのは、カシラとヒモとレバーのみ。レバーの断面で新鮮さが伝わってくる。妻の実家に持ち帰り、卓上コンロで焼きながらビア。タレもあっさりしており、程よくニンニクが効いていて、いくらでも食べられる。まさに至福のひととき。翌日、再度訪問したのは言うまでもない。

 

4872声 センス

2021年08月11日

今日も雨ということで、大川美術館の企画展「Kiryu POP」とコレクション展へ。マリー・ローランサン《女性の半身像》の妖しいほどの透明感にゾクゾクする。松本竣介の《街》も青が印象的で良かった。妻が高校時代からこの同じ場所に陳列されているそう。妻も好きな作家とのこと。娘はまたもぐずりだしたので、一端外に出て寝かしつけてからゆっくり鑑賞した。寝ては居ても五感で感じる何かがあったはず。人間のセンスとは、五感で受けた感性の総量だと誰かが言っていたが、であれば、親としてできることはしたい。

 

4871声 not a samurai

2021年08月10日

この企画展は鎧をまとう人々の彫刻や絵画など180点から成り、鎧を着た人物が所在なくたたずんだり、儚げな表情でうなだれたり、馬諸共武将が空中に浮かんだり、時にはブランドロゴの付いた鎧を自然に着こなしたり。一見ユーモラスに見える作品は、どこか物悲しい雰囲気を帯びており、儚い人間臭さを感じさせる世界観にどはまりしてしまった。途中で娘が泣き出したが、一回外に出て寝かしつけてから、再度突入。思う存分、not a samuraiの世界観に没入した。

4870声 館美

2021年08月09日

お盆ということで桐生に帰省。妻の実家であるが、子供が産まれてから、ただいまと帰れる家になった。気さくなご両親なので、結構自由にさせていただいている。雨も降っていたので、普段はなかなか行けない館林美術館で開催されている企画展、野口哲也氏の「this is not a samurai」へ。

4869声 帰省

2021年08月08日

なんだかんだと週末は夫婦の実家である渋川や桐生に泊まることが多い。祖父母が孫に会えるのを心の底から喜んでくれるというのもあるが、コロナ禍で、普通ならある新生児の親子が集うイベント等が全く開催されていないので、母と娘だけの時間が多くなる。あまり子供が人見知りになってもと思い、両実家には外出プラス家族以外の人に慣れさせるために、協力して貰っている感じである。いつもご馳走が出てくるからということでは決してない。あくまで子供のためである。母さん、今週は鰻ごちそうさまです。

4868声 試される

2021年08月07日

赤ん坊だから手玉に取るのは簡単だろうと思うかもしれないが、思いのほか難しい。家の娘は意外とクール。高い高い的なアクロバットやコチョコチョ程度の幼稚な技は、3回ぐらいで飽きてしまう。そして、なんでも見透かしているような瞳でじぃーーーっとこちらを見ている。親って人間力が試される。

4867声 ズリ這

2021年08月06日

先月ぐらいからズリ這をするようになり行動範囲が格段に広がった。オムツをもっこりさせながら、ロンパースからちぎりパンのようなムチムチの手足を出している後ろ姿がたまらない。ゴロゴロと転がったズリズリと這って、気の向いたところで、カーテンと戯れたり、クッションのチャックをずーっと弄ったり、両手をバタバタしながら奇声をあげている。そんな姿を飽かず眺めながら酒を飲んでいる。ほらほら飽きて泣き出した。

4866声 水浴び

2021年08月05日

先月ぐらいから娘のおでこや首筋に汗疹が。小さい頃にあまり空調の効いた部屋に居続けると汗腺が少ない子供になると聞いていたので、できるだけクーラーなしの生活を心掛けていたが、さすがに限界ということで、クーラーの効いた自分には少し寒いぐらいの室温に。ただ、それでも、娘は寝て起きると汗びっしょりになっている。故に、昼寝の後に水浴びをするのが日課に。これがことのほかお気に入り。浴室は西側に窓があり、午後の光が柔らかく包む。ペットボトルに水を入れて、高いところからボトボトとこぼすと、水しぶきがキラキラと輝く。キャッキャッと喜んで手を差し出す娘。そうだ、ゾウさんのジョウロを買おう。

4865声 絵本

2021年08月04日

娘を膝にのせて本を読む。まだ8カ月児の本の楽しみ方はダイレクト。ページを開くと、気に入った場所を触る、叩く。テンションが上がると両手をバタフライのように振って奇声をあげる。そして引き寄せて、舐める、噛む。故に幼児用の絵本は暑くて頑丈。そして防水加工。

4864声 休業

2021年08月03日

朝目覚めるも熱が下がらず。今は37.5度以上の場合の出社は禁止されているので、仕事も溜まっているが休みの連絡をする。不思議でもないが、休みの連絡をして少し寝ると、熱も下がってきた。今日は妻が2回目の接種なので、娘と留守番。スプーンを出すと、目をまん丸に開いて、前のめりにパクっと食いつく離乳食の時間がいちばん可愛い。歯もないので噛まずにごっくん。よく食べる。麦茶もストローで飲めるようになった。

4863声 副反応

2021年08月02日

昼食後から次第に怠くなる。午後から妻が出かけるので娘と二人。本を読んだり、遊んだりしていたが、いつもより億劫に感じる。熱を測ると38度越え。注射を打った左腕も1回目より遙かに痛い。夕飯は、お好み焼きの予定から温かい素麺にしてもらい、なんとか娘をお風呂に入れ、思い出せないくらい久しぶりにビアを飲まずに就寝。

4862声 コロナワクチン

2021年08月01日

コロナのワクチン2回目をGメッセで接種。なんとか職場にも家族にも迷惑をかけずにすんでホットしたような、これで明日から何か変わるのかという不思議な気持ち。Gメッセも多くの予約者が並び、駐車場に入るための渋滞が起きるほど。当初計画から携わったGメッセがコロナ禍で予約イベントが軒並みキャンセルの苦しい船出であったが、こうして県民のために活用されて感慨もひとしお。

4861声 大人になったな

2021年07月31日

1つの仕事が終わって、一緒に撮影に編集を共にしたKくんと2人、地元「さかえ鮨」でぷち打ち上げをした(ここでぷち、と書いてしまう自分がしょぼいなと思いつつ=酒飲んでる場合か?という意見に対する緩和剤としての、ぷち)。

 

食べ損ねていた鰻の蒲焼を注文。ご飯に乗せずに皿で頼むあたりが俺大人っぽい。鰻に、隣の刺身のわさびを多めに乗せて口に運ぶ。酒は、10数年前にこの店ではじめて飲んで感動した「兼八」をロックで。

 

Kくんは僕より一回りくらい若いのかな。頑張ってくれたからと伝票は僕のものにして、店を出た。めったにこんな機会はないが、そんなことをして夜道、「俺も大人になったな」という一般的に使い古された言葉を口にしてみた。聞いている人など誰もいないが、恥ずかしい。そのまま歩いて帰った。

4860声 もうすぐ雨は

2021年07月30日

今から出たら多分 あの橋のあたりで 僕ら会えるだろう
今から出たら多分 あの橋のあたりで うまく会えるだろう

 

「もうすぐ雨は」冬にわかれて

 

寺尾紗穂さんがボーカルをつとめるグループ・冬にわかれての曲の一節。何気ない描写でありながら、寂しさも優しさも描かれているこの歌詞、この曲がとても好きだ。

 

二十歳を過ぎたころにはもう「翼広げて大きな空へ飛び立とう」「涙のあとには綺麗な花が咲くだろう」みたいな漠然とした希望や美しさを歌う歌を受け付けなくなってきた。自分が根暗なのかどうかはわからないが、心が拒否する。2000年代に世間的にヒットした曲のたいがいは、そのような漠然とした思いを歌った歌が多かった気もする。

 

オリンピックで僕に限らずいくらかの人が感じているだろう違和感のひとつに「にっぽんやりました!金です!」とキャスターが満面の笑みで話した直後に、表情一転「コロナウィルス感染者が過去最高の・・」とシリアスに語り出す事のあのギャップがあると思う。漠然とした希望と漠然とした不安。

 

オリンピック選手の活躍を漠然とした希望、と書くことは間違っているかもしれない。けれど5年前もそれ以前も同じフォーマットで語られてきた変化のないその報道を見ていて、以前ほど自分が共感できないことに気づいた。それは僕の状況の変化もあるが、実は以前からテレビは「にっぽんやりました!」的な漠然とした希望を伝えていたに過ぎなかったのではないか、という気づきだった。

 

今までもこれからも欲する人はいるのだろうが、僕はもう漠然とした希望をあまり欲しないのだと思う。雨の中、今から出たらあの橋のあたりであの人に会えるような、僕が今立っている場所の延長にあるような、ささやかな希望がほしい。

 

もうすぐ雨は

4859声 鼻歌

2021年07月29日

寂しい夢を見た。起きた瞬間に内容は忘れてしまったけど。目覚めたらコンビニの駐車場にいた。コンビニの駐車場?昨日前橋での撮影が終わり、約束を過ぎているデータを漫画喫茶でパソコンを開いて作っては送り、家へ帰る途中に眠気やばいなとコンビニに車を停めたのだった。すでに明るくなっていた。赤城山が、雲で白く消えかかっていた。

 

今日になって、しばらくぶりにカーオーディオに合わせて鼻歌を歌った。よくやる行為だけど、しばらくぶりだと思い出すくらいそれをしないでいた。ぼくはわかりやすい性格なので、鼻歌が出るということは、気分が上向いてきたということだ。坂口恭平の歌声に合わせて歌を歌う。もはや鼻歌の域ではない。歌う。日中の炎天下、暑い。エアコンが嫌いなので、窓を開けて走る。対向車線を視野に入れながら歌を歌う。窓を・・閉めている、閉めている、閉めている、開けている、閉めている、開けている、閉めている、閉めている・・世の大多数はエアコン派だ。

 

鼻歌が出れば、大丈夫。

4858声 大学撮影2

2021年07月28日

何度目かの大学撮影。撮影仕事で大学に出入りするまで、大学生に関心がなかった。日頃の生活でも大学生との接点がない(残念ながら映画祭にも大学生スタッフはいない)。いざ接点ができると、関心が出てくる(大学生に限らず、僕はほとんどの興味のきっかけを撮影するから、という動機からもらっている)。

 

在学中に学生同士で合同会社を立ち上げ、映像制作を行っている学生もいる。ミラーレスカメラ複数、ドローン。撮影を行っている彼らを撮影するために(ややこしい)機材も見させてもらったが、僕よりもたくさん機材持ってるんじゃないか。煙を上げて爆走するバイクをドローンも駆使してかっこよく撮った映像も見せてもらった。僕の側の撮影チーム内で僕が「来年からは、僕らが出る幕なさそうだね。はっはっは」と笑うのは、ジョークではあるが実際起こり得ることだと思う。それが嫌とも思わない。

 

来月には、東北支援として現地へ行ってCMを作るという若者たちのために、リモートで映像の撮り方をレクチャーして欲しいという依頼をもらった。自分のことしか話せないのだが、「教える」ということも実は近年興味をもっていることの1つだ。今の二十歳前後はITネイティブ。映画やテレビではなくスマートフォンで映像も常に身近にある。参考にできる映像にもすぐにアクセスができ、撮ることについてもためらいがなく、センスが良い動画を作れる子も多い。

 

今日の撮影休憩中、僕らの撮影チームの僕より若い人たちに「俺が行ってた日本映画学校は、機材の勉強とか最初全然なくて、人間とは何ぞや、から始まるんだ」という話をした。それは、ジョークみたいな昔の話だなと思う自分がいる一方で、でも結局映像って(映像に限らずだけど)「人間とは何ぞや」だと思う(ちなみにその考えは、当時の理事長であった映画監督・今村昌平の理念)。アレンジは加えつつ、若い人たちにもそれを伝えていきたい。

4857声 本性が出ちゃうんですよね

2021年07月27日

北軽井沢にある「きたもっく」の撮影が続いている。キャンプ場の運営からはじまり(三次産業)、そこで使う薪の製造などをはじめ(二次産業)、ついには浅間のふもとに山を買い道を作り木を切りはじめた(一次産業)。世の中にある六次産業は、一次産業の農業者や林業者が商品を考え販売をはじめるという 一→二→三 という流れだが、きたもっくが模索しながら広げてきた 三→二→一 という流れは珍しく、大きな可能性を持っているという。そういったことを記録している。

 

もうスタッフのみんなとも距離が縮まってきて、今日は打ち合わせが終わった後にルオムの森にて美味しいアイスコーヒーをもらいながら雑談をした。甘いもの大丈夫?と言われてうんと頷くと、蜂の巣の中で濃くなっていく前の希少なはちみつをコーヒーに垂らしてくれた(きたもっくは、養蜂事業も行っている)。これがまたすっきりしたコーヒーに絶妙に合うはちみつで、もったいないからズズ、ズズとちょっとづつ飲んだ。

 

はちみつを入れてくれたYさんが「うちの会社って、仕事も家も自然の中だしスタッフ同士の距離が近いから、最初は外面だったスタッフも、やがて本性が出ちゃうんですよね」というような話をしてくれた。その本性は、嫌なものではなく、建前不要、本音で話せる関係ということだった。それにより言い合いになることもあるとのことだが、それを聞いて「とてもいい会社だな」と思った。

 

東京は今、幾重にも重ねられて何が本性だったかもわからない状況で溢れているのだろうか。北軽井沢は、風通しが良い。