日刊鶴のひとこえ

この鶴のひとこえは、「めっかった群馬」に携わる面々が、日刊(を目指す気持ち)で記事を更新致します。担当者は堀澤、岡安、すーさん、坂口、ぬくいです。この5人が月替わりで担当しています。令和6年度は4月(ぬ)5月(岡)6月(す)7月(堀)8月(坂)9月(ぬ)10月(岡)11月(す)12月(堀)1月(坂)2月(ぬ)3月(岡)の順です。

5589声 木の階段

2023年09月27日

朝から伊香保温泉へ。温泉街の中心には石段があり、それを上りきったところに伊香保神社がある。そこから森の中を、さらに木の階段が山の上にある伊香保スケートセンターまで続いている。所々急な段差もある上り坂を20分程歩けばスケートセンターまで辿り着く。もう30年以上も前の話だが、スケート少年だった私は毎年冬になるとここで合宿をした。群馬県中からスケート部のある高校の生徒数十名が集まり、伊香保温泉に宿をとる。早朝と午後の一日二回、氷上トレーニングへ向かう時にこの木の階段を上った。階段は昔のままだった。30年前と違うのは階段の真ん中に手すりができたことくらいか。普段運動不足でもまだ上れるものだなと思いながら、当時高校生だった自分を思い出しながら、急な階段を上る。あの頃は世の中がどんなものかもわからなかったし、仕事をして稼ぐことも知らなかった。ただこの、木の階段の石段とは違う感触と、全身筋肉痛で上るトレーニング前の階段の辛さだけは覚えている。懐かしい思い出と、懐かしいと思えるようになった今が新鮮だった。

5588声 おいしい鮨を握りたい

2023年09月26日

注文していた鮪を受け取りに市場へ。見るからにおいしそうだ。久しぶりにぽってりとたわんだ本鮪だった。帰って柵取りをして味見してみる。脂の甘みがいい感じ。若干水分が多いかもしれない。冷蔵庫で乾燥させてから、半分は冷凍する予定。その後朝から握りの稽古。夜もやる予定。おいしい鮨を握りたい。

5587声 奥歯のデキモノ

2023年09月25日

歯医者へ。奥歯の脇にイボのようなものができていて見てもらいに。イボではないがウイルス性のもので、周りの歯を治療しながら様子を見ることになった。過去のレントゲンがあり、4年前に治療したところらしい。夜は初めてのお客様。近所に住んでいるらしく、寿司が好きだとおっしゃっていた。一貫一貫噛みしめるように食べているのが印象的だった。シャリがよくなった。

5586声 身体に負荷をかける

2023年09月24日

朝6時過ぎに起きたら気温は18℃。ようやく秋らしくなってきた。昨日は久しぶりにジョギングをした。一年ぶりくらいか。走ってみたはいいが、それはそれは走れない。足は重いし息は上がる。リズムもへったくれもなく、頭から足先まで身体に一体感がない。けれどもこの筋肉への刺激がよかったのか、今日はいつになく力が入る。結局自分で自分の身体に負荷をかけないとダメなんだ。コロナの間ずっとジョギングをしていたのに、方の準備がうまく進まなくなるやジョギングが疎かになった。その後腹筋と腕立て伏せはやっていたが、それもいつの間にかやらなくなり。走るの再開しよう。

5585声 スシトレ

2023年09月23日

朝からシャリを炊いて握りの稽古。夜も米の配合を変えてもう一度。夜の米を研いでいて、ひょっとしたらこれかという気づきがあり実際やってみたら、いい感じになった。シンプルなことだが大きな発見である。ちゃんとわかるまで続く。

5584声 重い。。

2023年09月22日

どうも身体が重い。朝市場へ行って魚の下処理をしてそこまではよかった。その後が続かない。通常1~2日休めばよくなるが最近ずっと重い。

5583声 信用の担保

2023年09月21日

税務調査二日目。酒税の帳簿はとにかく種類が多く、中には同じことを二度三度書く欄もあるが、紙としてプリントアウトしておくことが求められる。なのでうちくらいの小さな醸造所でも結構な枚数になる。酒税調査官の方は、「それぞれの帳簿がお互いに担保し合っていてそれが信用になる」と言う。銀行にいかなくても口座が作れてしまう時分、他の方法で簡略化してかつ信用を確認するやり方はないのだろうかと思うが、おそらく誰も考えようとしないまま今に至るのかもしれない。他にも同じようなことはまだたくさんあるのだろうな。夜は握りのトレーニング。よい変化はなかったが、収穫はあった。

5582声 課題と訂正

2023年09月20日

税務調査一日目。今日はばっちゃんと倉林くんに立ち会ってもらう。7年前の創業以来税務調査は今回で3回目となり、前2回と比べれば慣れては来たがやはり気が気ではない。いくつか指摘をされた報告を受け、明日に持ち越し。夜は握りのトレーニング。飲食店は毎日が本番であるのだが、その本番が必ずしもトレーニングになっているかというと、なっていないことも多い。営業中では意識できないところを意識して取り組む。こちらも税務調査同様、あるいはそれ以上に課題が見つかる。明日もやる予定。

5581声 惑い道

2023年09月19日

今月は予約も少ないので本でも読もうと本屋へ。田舎の本屋なのに、料理人でもかなりストイックな料理人しか読まないような料理本を置いている本屋だった。心意気を感じて購入。料理の本と調理道具と器を買うときは、いつも実際に使う前から妙な達成感に満たされる。料理本に加えて仏教の本も購入。こういう生き方系の本を買うのはいつ以来だろうか?2月に50歳になって、少しは自分を律していけると思いきやそんなことはなく、若人のように揺れ些細なことに気持ちを動かされる。いい歳してそんなおじさんなんだが、融通の効く真面目さだけが取り柄なので、なにか打開策がないか探ってみることにした。50にして惑い道を往く。

5580声 帳簿

2023年09月18日

明後日から酒税調査が来るため帳簿の整理。帳簿については相変わらず苦手意識が強いが、集中できると一気に進む。今日は進んだ。この帳簿は酒類製造にまつわる原材料の仕入れからビールの出荷までの帳簿のことで、金額的なものではないのだが、こうして過去の何年か分を通しで確認するのは大事。そうすることで、ビールの仕込みにおける変化の過程がよくわかる。意識しないとどうしても目の前のことで頭が一杯になるので、あれがあったからこうなってこうなって今がある、という過程が把握できるのはスッキリする。

5579声 栗仕事

2023年09月17日

8時過ぎまで寝ていた。9時から瓶詰めをして、そのあとビールの帳簿をやる予定だったが頭のキレ悪し。再度横になる。14時近くに起きて、さてこれから何ができるか考える。ひとまず洗濯をして。駅前に買い出しに出て栗を購入。方に戻って栗茶巾を仕込んだ。茹でて黙々と皮をむいて、黙々と裏漉して小さく丸めていく。今日はそれまで。

5578声 雨雲が近づいて

2023年09月16日

今朝は曇り空。こういう日もある。市場から戻って仕込みが一段落した頃に陽が出てきた。今日は夜に伊勢崎でビールイベントがあるため、その準備をする。これはばっちゃんが行ってくれることになっている。夕方から雨の予報だがどうなるか。方は17時からのご予約。久しぶりに17時のお客様で、最近は19時のご予約が多かったためスタートまでの時間が短い。急いで準備をするが日が傾くにつれ、頭が重くなる。低気圧が迫っているのが、いつにも増してよくわかる。

5577声 朝陽

2023年09月15日

早起きして大室の畑に麦芽粕を捨てに。久しぶりに夜明け前に起きた。いま明るくなるのはちょうど朝5時を過ぎた頃。今日は東の空に雲があったので朝陽が差すのは5時半くらいだった。とにかくこの朝の空気と、朝陽の澄んだ色合いが好きで。なんにもいいことしていなくとも仮に昨夜飲みすぎていても、どこかで祝福されているような気持ちになる。たまに泣きそうになるんじゃないかと思うんだから、もうそのくらいに脳が依存しちゃったんだと思う。今日も早く寝よう。

5576声 検査ばっかり

2023年09月14日

今日はビールの仕込み。麦芽違いでピルスナーを仕込む。いまビールの仕込みは6時間半くらいかけている。スピードや瞬発力は必要ないが、気を抜けない時間としては長い。いい感じで仕込めたと思う。方に保健所巡回指導が来るので準備をして対応する。明日はシンキチに保健所検査。こちらは7年毎の更新。来週は税務署が2年毎の帳簿検査に来る。検査ばっかり。

5575声 遠方からお客様

2023年09月13日

遠方からお客様。福岡で酒屋をしている方と唐津で陶芸をしている方と。シンキチの取引先の、四ツ谷の飲食店の小川さんが連れてきてくださった。陶芸の方は古唐津復興の立役者として有名とのことで、そもそも古唐津復興という現代陶芸史も知らなければ、その方の名前も存じ上げなかった。民芸に夢中になりすぎて勉強不足。うちには唐津焼もそこそこあるのに知らないのは恥ずかしいね。

5574声 買い出し

2023年09月12日

削り節が終わったので築地へ。注文していた海苔も受け取ることができた。八百屋に大量の中国産の松茸。あの豪勢な並び方は豊作なんだと思う。値段も手頃である。とても大きく傘も開いておらず張りもいい。9月初旬ですでにピークが来ているのだろうか。かっぱ橋へ行くため銀座線へ向かう。昼飯を何にするか考えながら歩いていたところ銀座三越が近くなり、レストラン街に築地青空三代目があるのを思い出した。運良くカウンターに空きが一席。4人のベテラン職人がテキパキと仕事をしている。日頃考え事の半分は握りのことである私にとって、こんな贅沢な場所はない。とても参考になった。

5573声 説明のタイミング

2023年09月11日

昨夜は飲み過ぎた。飲みたいと思って飲むのだが飲み過ぎたいわけでなく。酔いたいわけだが酔っ払いたいわけでもない。昨日のあれは仕方ない。午前中は休んで午後から仕込み。満席の予約にどうにか間に合った。お客様同士日々の出来事に、目の前の食材に会話が弾む。コースの中に演出を忍ばせて準備をするがお客様が別の話をしていたらそれを遮ってまで説明はしない。流れの中でのほんの一瞬に説明を挟む意識だけは常に持っている。ボクシングにおけるカウンターパンチに近い。大事なのはそのカウンターパンチがお客様にとって気持ちよいかどうか。漫才師の突っ込みのタイミングに似ている。こちらが献立の準備をして脚本を細部まで練るのは当たり前だが、お客様のお酒が進んで嬉しさが溢れている時間にこちらがただ寄り添うのもそれはそれでいい。

5572声 掃除でおしまい

2023年09月10日

朝からプレハブ冷蔵庫の掃除。ともちゃんに手伝ってもらい、すのこを持ち上げ、創業以来7年間の汚れをきれいにした。その後、昼飯を食べたあとはダウン。涼しくなりそうでなかなかならない。せめて夜だけでも涼しいとだいぶ違うのだが。